京都御苑の歴史と自然を学べる閑院宮邸跡

京都御苑の南東に閑院宮邸跡があります。

閑院宮は、江戸時代中期にできた親王家で、伏見宮、桂宮、有栖川宮と並び、四親王家のひとつとされていました。

その邸宅跡が閑院宮邸跡なのですが、大体こういったところは拝観料が必要となるので、門の外から、中を少しだけ覗いて帰ろうと思っていたら、なんと拝観無料とのこと。

それなら、じっくりと建物内を拝観させていただきます。

建物内は収納展示室

門をくぐると和風建築の建物が建っています。

閑院宮邸跡

閑院宮邸跡

外から建物を見ると江戸時代に建てられたにしては、新しく思えます。

拝観案内を読んでみると、どうやら平成15年(2003年)から3年かけて全面的な改修工事が行われたようです。

玄関に入り、靴を脱いで署名をした後、建物内を拝観。

現在、建物内は収納展示室となっていて、京都御苑のことが写真とともに解説されています。

モニターも設置されていて、ボタンを押すと音声ガイドが流れるようになっていました。日本語の他、数ヶ国語に対応しているので、海外からお越しの方でも内容を理解できるようになっていますね。

館内に展示されているものは、京都御苑の歴史、御苑内に生息している動物や植物の解説が中心となっています。

私が訪れたのは6月だったのですが、夏は京都御苑内で、ナツツツバキ、ヤブミョウガ、サルスベリが見頃を迎えるそうです。

また、動物は、カワセミ、アオバズク、ムクゲ、メジロ、モノサシトンボ、モリアオガエルなどを見ることができるらしい。

京都御苑内は、四季折々の自然を楽しめるようで、季節ごとに見どころが解説された京都御苑散策マップが用意されています。入手しておくと御苑内の散策に便利ですね。

なお、散策マップは、閑院宮邸内で配布されています。

他にも収納展示室内では、スタッフの方の京都御苑解説を聴くことができます。

解説は、京都御苑の歴史が中心で、以前は京都御所は二条城付近にあったこと、石垣は明治時代になって造られたことなど、興味深い内容となっていました。

ちなみに京都御所は京都御苑の敷地内にあるのですが、京都御苑と京都御所が同じだと勘違いされている方も多いようです。スタッフの方も、両者の違いについて解説されていました。

なお、スタッフの方の解説は常に聴くことができるわけではないようです。

私が聴いた解説は、午後3時から開始だったので、その時間帯に訪れると聴けるかもしれませんね。

庭園も拝観

閑院宮邸は、収納展示室だけでなく庭園もあります。

庭園

庭園

敷地内の南側が庭園となっており、西に築山、南西に大きな池が配置されています。

また、閑院宮邸内は、収納展示室の他にレクチャーホールもあるのですが、それらの間には中庭もあります。

中庭

中庭

庭園も中庭もシンプルな造りで、無駄なものがなく、落ち着きのある空間となっていますね。

なお、閑院宮邸跡へは、京都駅から地下鉄に乗車し、丸太町駅で下車して徒歩5分ほどで到着します。