京都観光協会が主催する2012年の「京の冬の旅」では、13ヶ所の寺院で非公開文化財が公開されました。
私は、観智院、長講堂、大光明寺、龍吟庵(りゅうぎんあん)、雲龍院、相国寺の6ヶ所で非公開文化財を拝観してきました。
観智院
京都市南区の観智院では、五大虚空蔵菩薩像や宮本武蔵の水墨画の鷲の図と竹林図などを鑑賞しました。
空海が唐から日本に帰国する様子を様々な石で表現した五大の庭も非常に興味深かったですね。
長講堂
京都市下京区の長講堂は、後白河法皇ゆかりの品々が展示されていました。
後白河法皇の画像の他に法皇直筆の過去現在蝶など、普段なかなか見ることができないものがいくつもありました。
庭園が写真撮影禁止だったのが、残念でしたね。
大光明寺
京都市上京区の大光明寺は、京の冬の旅では18年ぶりに公開されました。
辰年の守り本尊である普賢菩薩像や伊藤若冲の絵画などが展示されていました。
枯山水庭園の心字の庭も鑑賞することができました。
龍吟庵
京都市東山区の龍吟庵では、現存最古の方丈が公開されました。
境内には、昭和の名作庭家の重森三玲が作庭した龍の庭、無の庭、不離の庭がありましたが、写真撮影は禁止でした。
雲龍院
京都市東山区の雲龍院では、堂野夢酔氏の双龍風雷図が公開されました。
雲龍院は、一部を除き建物内も写真撮影ができたので、様々な展示物を写してきました。
迷いの窓から見た景色も興味深かったですね。
相国寺
京都市上京区の相国寺では、法堂(はっとう)と開山堂が公開されました。
法堂の天井に描かれた蟠龍図は、歩きながら見ると龍が動いているように見えます。
また、蟠龍図の下で手を叩くと龍が鳴くのも興味深かったですね。
開山堂の前にある庭園も禅寺でよく見る枯山水庭園とは少し違った造りで楽しめました。
以上が2012年に私が訪れた「京の冬の旅」で公開された寺院です。
冬ということで、景色は殺風景でしたね。
でも、枯山水庭園の場合、冬に鑑賞した方が心が落ち着くというか、精神統一できるような気がします。
一年を通して大きな変化がないのも枯山水庭園の魅力ですね。
まあ、「京の冬の旅」は、仏像や絵画など普段公開されない文化財を鑑賞するのが主なので、きれいな景色を見たいという方は、がっかりされたかもしれません。
しかし、こういった文化財こそ、そのお寺でしか見ることができないので、拝観する価値があると言えますね。