11月上旬に京都市中京区の天性寺に参拝した後、寺町通を北に約2分歩き本能寺を訪れました。
本能寺は、天正10年(1582年)に本能寺の変が起こったお寺として有名ですが、事件現場は現在の本能寺より、もっと西になります。
現在の本能寺は、寺町のアーケード街の北の入り口付近の目立つ場所にあることから、参拝に訪れる人の姿をよく見かけます。
ゆっくりと秋が深まっていく境内
本能寺の最寄り駅は、地下鉄の京都市役所前駅です。
駅からは、南に約3分歩くと、本能寺の表門の前に到着します。
表門の近くには、日蓮聖人の像が立っています。
表門には、大寶殿で、名刀の薬研藤四郎(やげんとうしろう)と和泉守兼定(いずみのかみかねさだ)の展示が、12月25日まで行われていることを案内する看板が出ていました。
薬研藤四郎は、本能寺の織田信長のお墓に埋められている刀で、復元されたものが展示されています。
また、和泉守兼定は、新撰組の土方歳三(ひじかたとしぞう)が愛用していたことで知られる名刀ですね。
表門をくぐって境内へ。
大寶殿は、表門の近くに建っています。
近代的な建物ですが、所々に日本のお寺らしい装飾が施されています。
大寶殿を過ぎると開けた場所にやってきます。
その中央に大きな本堂が建っているので、お参りをしましょう。
以前は、本堂に上がるためのスロープが設置されていたのですが、現在は撤去されています。
本堂の近くでは、フヨウが咲いていました。
フヨウは、8月から10月にかけて見かける花ですが、本能寺では、11月に入っても、まだ花が咲いていました。
ゆっくりと秋が深まっているようです。
本堂の東には、背の高いイチョウが植えられています。
まだ全身が深い緑色で、黄葉するまでに時間がかかりそうです。
このイチョウは火伏せのイチョウと呼ばれており、元治元年(1864年)の蛤御門(はまぐりごもん)の変の時、水が噴き出し火災を防いだと伝えられています。
本堂のそばでは、ツワブキがひっそりと黄色い花を咲かせていました。
11月は、ツワブキの花がきれいに咲き、京都のお寺でも見かけることがよくあります。
境内の東側には、薬研藤四郎が埋まっている織田信長のお墓があります。
京都には、上京区の阿弥陀寺、北区の総見院、東山区の大雲院に織田信長のお墓がありますが、本能寺のお墓は、信長の三男の信孝が建立したものです。
織田信長のお墓の隣には、森蘭丸など、本能寺の変で亡くなった信長の家臣たちの合祀墓もあります。
この日は、修学旅行生と思われる学生さんたちが、織田信長のお墓を見に本能寺を訪れていました。
本能寺では、このような学生さんの姿をよく見かけますね。
境内の頭上には、さわやかな秋空が広がっていました。
11月に入りましたが、本能寺の境内は、まだ秋になったばかりのような明るさを保っていましたよ。
この後は、瑞泉寺に参拝します。
なお、本能寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。