2月3日に京都市上京区の廬山寺を訪れました。
毎年、2月3日の節分の日は、廬山寺で節分会が催されます。
廬山寺の節分会は、非常に盛り上がるという話を聞いていたので、一度は見に行きたいなと思いながら何年も行かずにいました。
でも、今年こそは見るぞと思い、午後から廬山寺へ向かいました。
鬼の御加持
廬山寺の最寄り駅は、地下鉄の今出川駅です。
駅からは、南東に徒歩約7分で廬山寺の入り口の前に到着します。
京阪電車だと、出町柳駅から南西に徒歩約7分です。
寺町通を歩いて廬山寺に向かっていると、歩道には節分会を案内するのぼりがたくさん並んでいました。
廬山寺付近では、清浄華院(しょうじょうけいん)や清荒神でも、節分の行事が行われており、2月3日は非常に人が多くなっています。
廬山寺に到着したのは、午後2時45分頃。
節分会が行われる元三大師堂では、鬼の御加持が行われていました。
邪気払いされた鬼に身体の悪い所を加持してもらうと、病気平癒、身体健全がはかられるそうです。
最初に見た時は、鬼が参拝者に説教しているのかと思いましたよ。
追儺式鬼法楽
廬山寺の節分会で最も盛り上がるのが、午後3時から行われる追儺式鬼法楽(ついなしきおにほうらく)です。
午後3時となり、太鼓の音が境内に響き渡ります。
元三大師堂の前に設置された特設舞台に楽人、追儺師、蓬莱師、降摩面持者、独鈷三鈷持者、福娘、年男、寺侍、大導師、導師、大衆の行列が上って行きます。
そして、元三大師堂の中へ入っていきました。
しばらくの間、元三大師堂の中で法要が行われます。
午後3時20分頃。
元三大師堂から松明が出てきました。
この松明をいったいどうするのかと見ていると、あろうことか赤鬼に渡してしまいました。
右手に剣、左手に松明を持った赤鬼は得意満面。
いかにも、これから悪さをするぞという雰囲気を漂わせています。
周囲を見渡した赤鬼は、太鼓と法螺貝の音に合わせながら、四股を踏むように歩いて行きます。
その後ろからは斧を持った青鬼と金槌を持った黒鬼が同じように歩いて行きます。
この鬼たちの動きは、鬼おどりというそうです。
その昔、元三大師が修法中に3匹の鬼が現れたと伝えられています。
鬼たちは、特設舞台の上を何度も何度も、鬼おどりをしながら回ります。
赤鬼が持つ松明の火が手元に迫ってくると、別の松明に持ち替え、さらに楽しむかのように鬼おどりを続けます。
鬼おどりの模様は、動画にも収めたので、ご覧になってください。
しばらく鬼おどりを続けた後、鬼たちが元三大師堂の中に入っていきました。
松明を持って堂内に入るのは危険です。
いったい何をするつもりなのでしょうか。
私の位置からだと堂内の様子がわかりづらいですが、どうやら、中でも鬼おどりをしているようです。
しばらく、堂内を窺っていたら、中で火柱が立ち上りました。
元三大師堂に火を放つとは、恐れ知らずな赤鬼であります。
でも、よく見ると、護摩木に火をつけただけのようで、堂内では、官長の護摩供の修法が行われています。
やがて、鬼たちが、元三大師堂から出てきました。
鬼たちは、元三大師堂の東に建つ本堂の方へと進んでいきます。
本堂にお参りするには、拝観料を納めなければならないのですが、鬼たちはお構いなしに本堂に向かっていきます。
どこまでも無法な鬼たちです。
法弓
鬼たちが、元三大師堂から立ち去った後、特設舞台に追儺師が登場しました。
追儺師は、東西南北に矢を射た後、中央に向かって5本目の矢を射ます。
元三大師が使用した降魔矢に由来し、悪鬼、邪霊を降伏し平和を守るそうです。
追儺師が矢を放った後、鬼たちがフラフラとしながら特設舞台に戻ってきました。
どうやら、懲らしめられたようです。
これで心を入れかえ、悪さをしなくなるでしょう。
特設舞台を降りた鬼たちは、参拝者とハイタッチをしていました。
改心できて良かったですね。
鬼たちは、参拝者と記念撮影もしていましたよ。
豆まき
時刻は午後4時になりました。
特設舞台に福娘と年男の方々がやってきました。
これから、お待ちかねの豆まきが行われます。
まかれるのは蓬莱豆と呼ばれる豆と福餅です。
福餅には当たりがあり、受け取った人は破魔矢をいただけるそうです。
豆まきが始まりました。
参拝者は、いっせいに蓬莱前や福餅に群がります。
時折、私の方にも蓬莱豆が飛んできますが、福餅はまったく飛んできません。
どうにかこうにか、1粒だけ蓬莱豆を取れました。
蓬莱豆は、大豆を砂糖でコーティングしてあり、見た目は金平糖を大きくしたような形をしています。
紅白2種類あり、1粒ずつ食べると寿命が6年延びるのだとか。
残念ながら私は白色の蓬莱豆しか取れなかったので、寿命は延びそうにありません。
白色だけでも食べたら、寿命が3年延びないでしょうか。
豆まきが終わったのは午後4時15分頃。
この後も、鬼の御加持や古札焼きが行われますが、ほとんどの参拝者が豆まき終了とともに境内から出ていきました。
私も、この時点で廬山寺から出ましたよ。
廬山寺の節分会は、非常に混雑していました。
鬼おどりを特設舞台の間近で見ようと思ったら、午後2時頃には場所取りをしていないといけないのではないでしょうか。
座る場所がないので、午後3時から豆まき終了までの約75分は立ちっぱなし。
豆まきが終わった時には、腰がとても疲れていましたよ。
なお、廬山寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。