11月中旬。
京都市北区の大徳寺の塔頭(たっちゅう)の高桐院に参拝しました。
高桐院は、北区の紅葉の名所として知られており、11月中旬から下旬にかけて、しみじみとした情緒を感じられる紅葉を見ることができます。
ここ2年は工事のため拝観が中止されており、私も2017年の秋に大徳寺を訪れた時、高桐院の紅葉を見れなくて残念な思いをしたことがあります。
その工事が終わり、2019年11月10日から拝観が再開されたことを知り、高桐院に紅葉狩りに訪れた次第です。
参道と庭園の紅葉
大徳寺には、地下鉄北大路駅から西に15分ほど歩くと到着します。
高桐院は、大徳寺境内の中央やや西に建っているので、大徳寺の門をくぐって、さらに3分ほど歩く必要があります。
市バスだと「大徳寺前」で下車してすぐです。
高桐院の表門をくぐり参道へ。
高桐院の参道は、細長い石畳の両脇にこんもりとした緑色のコケが敷かれています。
頭上には、カエデの葉がいっぱい。
紅葉はまずまず進んでいましたが、まだ見ごろには少し早い状況です。
参道を進み、玄関で拝観料500円を納め、建物の中に入ります。
高桐院には、本堂の客殿や書院、庫裡(くり)などの建物があります。
まずは、客殿に向かい、本尊の釈迦如来にお参り。
そして、客殿の縁側から南庭を鑑賞。
高桐院の庭園は、南庭と西庭があり、どちらもカエデが多く植えられています。
禅寺らしい趣のある南庭の紅葉も、参道と同じようにまだ見ごろ前の状況でした。
でも、しみじみとした情緒は感じられます。
客殿の玄関からスリッパを履き、庭園を歩きます。
庭園の西側では、センリョウが黄色い実をたくさん付けていました。
センリョウの奥に見える灯籠は、高桐院を建立した細川忠興とその妻のガラシャのお墓です。
ガラシャは、明智光秀の娘で、関ヶ原の戦いのときには西軍の人質になることを避けるため、家臣に首をはねるように命じたと伝えられています。
高桐院が建立されたのは、関ヶ原の戦いの翌年の慶長6年(1601年)です。
高桐院には、細川家累代のお墓や歌舞伎の創始者の出雲阿国のお墓もあります。
苔むしたつくばいに真っ赤なモミジが散っていました。
高桐院には、加藤清正が朝鮮から持ち帰った袈裟型の手水鉢がありますが、上の写真に写っているつくばいではありません。
客殿の西側のカエデは、様々な色に紅葉しており、中には真っ赤に色づいたモミジもありましたよ。
この辺りは、はほぼ見ごろと言っても良いでしょう。
書院の前のカエデは、左側は緑色でしたが、右側は見事に紅葉していました。
再び客殿に戻ってきました。
客殿の西側から庭園の紅葉を眺めます。
先ほどは縁側に数人の参拝者が座って、のんびりと庭園を眺めていたのですが、今は無人。
建物内から眺める紅葉
客殿の玄関から建物に上がります。
客殿の中から、庭園を眺めます。
庭園は縁側に座って眺めるのも良いですが、このように建物の奥から戸などで一部の景色を隠し、額縁風に眺めるのもおすすめです。
以前に紅葉が見ごろを迎えた時に高桐院を訪れたことがありますが、その時は、客殿から眺める紅葉がとても美しかったですよ。
客殿の北西に建つ書院の意北軒にやってきました。
書院から眺める紅葉は、南庭とは違った趣があります。
廊下から書院と紅葉を眺めます。
庭園を散策中に見た書院前の紅葉は、この角度からでも良い感じに色づいているのがわかりますね。
高桐院の紅葉は、おそらく11月23日頃に見ごろになると思います。
11月の終わり頃に参拝すると、参道のコケに散った敷き紅葉も楽しめるでしょう。
高桐院は、人が少な目なので、比較的静かに紅葉を観賞できますよ。
なお、高桐院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。