京都には桜の名所がたくさんあります。
でも、桜の名所として知られているところでも、それほど多くの観光客の方が訪れないところがあります。
京都市西京区の大原野もそのひとつですね。
大原野には、大原野神社、正法寺(しょうぼうじ)、勝持寺といった桜の名所があります。
いずれも近くにあるので、この3ヶ所は同じ日に訪れるのが良いでしょう。
大原野神社
大原野神社には、JR向日町駅から阪急バスに乗車し、バス停「南春日町」で下車して西に8分ほど歩くと到着します。
鯉沢池(こいさわのいけ)の周りの桜もきれいですが、大原野神社では千眼桜を見ておきたいですね。
千眼桜は、真っ白な花を無数に咲かせます。
開花時期はソメイヨシノよりもやや遅めです。
花期がとても短く、なかなか満開になった姿を見られないことから、幻の桜とも呼ばれています。
なので、満開の千眼桜を見ることができれば、それはとても幸運なことなのです。
境内全体できれいな桜風景を見られますから、千眼桜を見られなくてもがっかりすることはないでしょう。
正法寺
大原野神社の南に建つのが正法寺です。
正法寺には、動物の形をした大小の石を配した鳥獣の庭があり、そこにきれいな枝垂れ桜が植えられています。
鳥獣の庭は、遠くの東山を借景としています。
お寺自体が高台にあるので、まるで庭園が宙に浮いているように感じますよ。
正法寺には枝垂れ桜が多いですね。
入口付近で満開になっている枝垂れ桜を見ると、それに誘われるようにお寺の中に入ってしまいます。
なお、正法寺の拝観料は300円と比較的安くなっています。
勝持寺
勝持寺は、正法寺から西へ10分ほど歩いた辺りにあります。
ここは、西行法師ゆかりの花の寺としても知られていますので、桜の季節以外に訪れても良いでしょう。
庭園には、西行桜と呼ばれる枝垂れ桜をはじめ、たくさんのソメイヨシノが植えられています。
ソメイヨシノが満開になった時は、頭上が薄ピンク色に染まり、まるで桜の花の天井のようです。
勝持寺の桜の数は数百本と言われているので、花の寺の名に恥じない桜の名所です。
なお、勝持寺の拝観料は400円です。
大原野神社、正法寺、勝持寺は近くにあるので、3時間もあれば3ヶ所のお花見を終えることができます。
ただ、阪急バスが片道30分ほどかかり、本数も少ないことから往復2時間程度はかかると思っておいた方が良いでしょう。
バス停「南春日町」に着いた時には、帰りのバスの時間もチェックしておいた方が無難ですね。
また、お食事できるお店が、大原野神社の中にあるものの全体的に少ないので、お弁当を持参しておくことをおすすめします。
なお、大原野の桜は、京都市中心部よりも開花が遅いので、京都市中心部のソメイヨシノが散り始めるくらいの時期に訪れると良いでしょう。