1月中旬に京都市東山区の妙法院に参拝した後、北東に約10分歩き、正林寺(しょうりんじ)を訪れました。
以前に正林寺を訪れたのは随分と昔のこと。
いつ行ったのかも覚えていませんし、存在すらもすっかり忘れていましたが、ふと思い出したので立ち寄ることにしました。
渋谷通に堂々と建つ楼門
正林寺には、京阪電車の清水五条駅から南東に約15分歩くと到着します。
市バス停「馬町」からだと、東に徒歩約8分です。
妙法院から東大路通を北に進み、渋谷通(しぶたにどおり)を東に入って緩やかな坂道を登っていきます。
道路沿いには、住宅が建ち並び、すれ違うのは近くに住んでいると思しき方たち。
この辺りには、あまり観光客が来ない模様。
そんなことを考えながら歩いていくと、道路の右側に正林寺の楼門が見えてきました。
参道の両脇には、松が何本も植えられているものの、背は低め。
電線に引っかからないように伐られたようです。

楼門
参道を楼門に向かって進んでいくと右手に小松谷地蔵尊を祀る祠がひっそりと建っています。

小松谷地蔵尊
中には、数体のお地蔵さま。
お参りしておきましょう。
楼門の前には、松を背に立つ「圓光大師舊跡」と刻まれた石柱。

圓光大師舊跡
圓光大師は、浄土宗の開祖の法然上人のこと。
この石柱を見るだけで、当寺が浄土宗のお寺であることがわかります。
それでは楼門をくぐって中に入りましょう。

入り口
戸が閉まっていて参拝できず
楼門の先も石畳の参道が延び、両脇には何台も車が停まっていました。

参道
最近は、お寺や神社が境内の一部を駐車場として貸し出しているのは珍しくないですね。
寺社経営にとって、駐車場は重要な収入源となっているのでしょう。
当地は、平安時代後期には、平重盛の小松殿があり、後に九条兼実の別荘小松殿が造られた地。
参道わきに並ぶ車を見ているだけで、時代の移り変わりがわかります。
参道の先に建つ納経所は戸が閉まり、物音も聞こえません。

納経所
その近くでは、サザンカが赤い花を咲かせているものの、見る人はおらず。

サザンカ
正林寺は境内の一部が保育園となっているのですが、子供たちの声が聞こえてきませんね。
どうやら休園日のようです。
そのためか、これ以上、中に入ることができませんでした。
久しぶりの参拝なのについてない。
戸が閉まっているので、外から境内全体を眺めます。
お寺の古風な建物に混ざり、保育園の運動場があるのは、左京区の檀王法林寺と同じ。

境内
九条兼実は、法然上人に帰依し、当地に小松谷房を建立しましたが、応仁の乱(1467年)で焼失しています。
それから長い年月が過ぎ、享保18年(1733年)に恵空が北野天満宮の東にあった正林寺を当地に移転しました。
移転の理由は、3年前の西陣焼けと呼ばれる享保の大火で類焼したから。
境内の東奥に見えるのは開山堂。

開山堂
屋根が2つ見えますが、下側は裳階(もこし)と呼ばれる見た目だけの屋根で、堂内は1階のみと思われます。
南側には鐘楼が建ち、その奥にも建物が見えます。

鐘楼
鐘楼に吊るされた鳴ることのない梵鐘を見ていると、自分一人だけであることに妙な寂しさを覚えます。
これは、早く帰りなさいというお告げに違いない。
と、勝手に思いながら、無人の正林寺から出ました。
今度来るときは、境内に入ってお参りしましょう。
この後は、三嶋神社に参拝します。
なお、正林寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。