9月19日に京都市左京区の平安神宮に神苑を見に行きました。
中神苑のサルスベリを見た後は、東神苑に向かいます。
秋空と栖鳳池が美しい
東神苑の北西角にやって来ました。
東神苑は、西神苑の白虎池や中神苑の蒼龍池よりも大きい栖鳳池が中央に配されています。
拝観順路は右回りとなっており、最後は南西角の神苑出口に向かうようになっています。

東神苑
遊歩道沿いには萩が植えられており、時折、そよ風が吹くと小さな赤色の花がゆらゆらと揺れます。

萩
栖鳳池は大宮人の舟遊びを想定して造られたもの。
龍頭船でも浮かんでいれば平安時代の貴族のような気分を味わえそうですね。
北側の遊歩道わきにある少し開けた場所から南西に栖鳳池を眺めます。
向こう岸に見える建物は、結婚式などで使われる尚美館です。

栖鳳池と尚美館
この日は、晴天だったこともあり、広大な栖鳳池の水面が鏡のように秋空を映し出していましたよ。

秋空を映し出す栖鳳池
もくもくとわき立つような綿菓子状の雲は浮かんでおらず、夏が終わったことを実感します。
そして、空が少し高くなったように見えますね。
栖鳳池の周囲には松などの木々が植わっており、この時期はまだ目に優しそうな緑色が遊歩道を包んでいました。

松と栖鳳池
東神苑の東側には、傾斜が緩く横に広い滝が設けられており、水が栖鳳池に流れ込んでいます。
琵琶湖疏水を引き入れており、その水は、栖鳳池から中神苑の蒼龍池にも注ぎ、さらに西神苑の白虎池、南神苑の小さな池に向かいます。
このような大掛かりな庭園を造営した七代目小川治兵衛は、ただ者ではないですね。
名園家として歴史に名を残しているので、凡人と比べようがないのは当たり前なのですが。
栖鳳池の中央やや南側に池をまたぐように泰平閣が建っています。
この泰平閣の中を通って池の西側に向かうようになっていますが、建物の欄干付近は腰かけられるようになっているので、しばし休憩しましょう。
のんびり座りながら鑑賞する東神苑。
何度見ても、水面に映る秋空がきれいであります。

泰平閣から眺める栖鳳池
腰かけながら庭園を鑑賞すると栖鳳池に背を向けることになるので、上体を右か左にひねらないと良い角度で眺められません。
さすがに池を正面に見られるようにイスを設置することはできなかったのでしょう。
栖鳳池にはコイが泳いでおり、以前、泰平閣からエサをまき、お大尽の気分を味わったことがありますよ。
泰平閣を渡り、栖鳳池の西側にやって来ました。
最後に栖鳳池と泰平閣を撮影するのは、平安神宮の神苑拝観の定番。

栖鳳池と泰平閣
栖鳳池の東側には背が高い木がたくさん植わっているので、周辺の建物が視界に入りません。
コンクリートジャングルで暮らす現代人には、このような自然の景色しか見られない空間を歩くのは貴重な体験と言えるでしょう。
毎年6月と9月に神苑を無料公開してくれる平安神宮に感謝しながら出口に向かいました。
なお、平安神宮の詳細については以下のページを参考にしてみてください。