5月下旬に拝観料が100円ということを知り、京都府八幡市の松花堂を訪れました。
松花堂庭園のサツキを観賞した際、カエデの新緑と竹林も見て廻りました。
松花堂庭園には、、約40種類の竹や笹が植えられているので、こちらもしっかりと見ておきたいですね。
また、今の時期は、カエデの新緑も美しく、庭園全体で緑色の風景を楽しめます。
庭園内が竹林とカエデで緑色
松花堂庭園に入り、北に向かって遊歩道を歩いて行くと、右手に細長いキッコウチクが植えられています。
竹というと、腕くらいの太さのものをよく見かけますが、このように細い竹もあるんですね。
天に向かって真っすぐに伸びたモウソウチク。
竹の葉が黄緑色で、日が当たると輝いて見えます。
竹林と聞くと、このモウソウチクが、たくさん生えている風景を思い浮かべる人が多いことでしょう。
遣水(やりみず)に架かる石橋とカエデの新緑。
5月は、カエデの葉が鮮やかな黄緑色を保っています。
竹の葉と同じような色のため、庭園全体が黄緑色になっていましたよ。
下を向くと、しっとりとした緑色のコケも生えていました。
2021年の京都は、5月中旬に梅雨入りしたため、この時期でも、コケがみずみずしくなっています。
庭園の北側にある茶室の松隠の近くに建つ待合。
その向こうに植えられている竹は、トウチクです。
トウチクも、キッコウチクのように細いですね。
庭園内には、赤色のカエデも植えられていました。
この赤色のカエデは、手向山(たむけやま)という品種で、葉が細く、枝がしだれています。
紅枝垂(べにしだれ)や羽衣(はごろも)とも呼ばれていますね。
松花堂庭園に植えられている竹の中で、特に珍しいのが、キンメイモウソウチクです。
樹木の幹にあたる竹稈(ちくかん)が黄色いのが特徴的です。
茶室の竹隠の近くにある待合とカエデの新緑。
ここで休憩しながら、じっくりと庭園の景色を眺めるのも良いですね。
竹隠の近くに植えられているのは、メダケです。
メダケを見ていると、七夕の笹飾りを思い出します。
芝生の向こうに建物があり、さらにその奥に庭園を囲むように竹林があります。
松花堂庭園の前には、比較的自動車の通りが多い道路があるのですが、竹林が視界を遮っており、外の景色が見えないようになっています。
ちなみに上の写真に写っている建物を囲んでいるのは、昭乗垣(しょうじょうがき)です。
庭園の西側には、クロチクが植えられており、その奥には表門も建っています。
この表門は、石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)の一の鳥居の前にあった高坊のものといわれています。
200年以上前に作られた破風型寺門の様式です。
かつては、八幡小学校の校門として使用されていましたが、昭和39年(1963年)10月に松花堂庭園に移築されました。
松花堂庭園を1周しましたが、竹はどこにでも植えられています。
普段は、あまり意識して見ることがない竹ですが、庭園に植えられていると、じっくりと見たくなるものですね。
一口に竹と言っても、いろんな種類があり、それぞれに異なった特徴があります。
松花堂庭園を訪れた際は、竹林もしっかりとみておきたいですね。
次回は、外園に建つ3つの茶室を紹介します。