3月下旬に京都市左京区にある南禅寺の桜を見た後、北に7分ほど歩き、桜花苑と熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)を訪れました。
これまで熊野若王子神社には何度か参拝していますが、桜花苑を訪れるのは今回が初めてです。
桜花苑
市バス停「東天王町」から東に約10分歩くと、哲学の道の南端にある若王子橋に到着します。
熊野若王子神社は、若王子橋の隣に建っています。
そして、桜花苑は、熊野若王子神社の裏側の山にあります。
坂道を上り、桜花苑にやって来ました。
桜花苑の中は、ピンク色の桜でいっぱいです。
このピンク色の桜は、すべて陽光桜です。
見上げると陽光桜の間から青空が見えます。
桜花苑の説明書によると、陽光桜は、戦前、愛媛県下で教員となり教え子たちを出征させた高岡正明さんが戦病死した教え子らの鎮魂と平和を願って作出した桜とのこと。
30年がかりで誕生した陽光桜は、1981年5月に農林水産省に品種登録されました。
陽光の花には、「美しい桜を見れば人類は争う気にならない」との期待、また陽光という名には「天地に恵みを与え、世界を平和にする太陽の光」との意味がそれぞれ込められているそうです。
ここ桜花苑は、1998年4月に全国の有志百十人が植樹して誕生した陽光桜の名所です。
京都での陽光桜の開花時期は、ソメイヨシノよりも早く、3月下旬に見ごろを迎えるところが多いです。
2021年の京都は、例年より12日早い3月16日にソメイヨシノが開花しましたが、陽光桜は、ほぼ例年と同じ時期に開花したところが多く、いつものように3月下旬に見ごろを迎えています。
それでも、例年より、やや開花が早かったようで、桜花苑の陽光桜は、風が吹くと、たくさんの花びらを散らしていました。
風が収まった後、地面は、桜でんぶをこぼしたようなピンク色に変わっていましたよ。
熊野若王子神社
桜花苑を下りて、熊野若王子神社にやってきました。
桜花苑に行く前に熊野若王子神社に参拝した方が便利ですね。
鳥居をくぐった正面に建つ恵比須殿の近くでは、ソメイヨシノが見ごろを迎えていました。
本殿の前に植えられているソメイヨシノも見ごろを迎えています。
まだ満開ではありませんが、お花見を楽しむには十分です。
それでは、本殿にお参りをしましょう。
境内の東側にも、背の高い桜が植えられているなと思ったら違う木でした。
この立派な木は、シデコブシです。
コブシと言えば、花がグーのような形をしていますが、シデコブシはパーのような形をしています。
そのため、この木がコブシの仲間だとはわかりませんでした。
木に「シデコブシ」と書かれた紙が貼ってなければ、何の花かわからなかったでしょうね。
境内の後ろの山の中腹でも桜が咲いていました。
あの桜もソメイヨシノでしょうか。
本殿にお参りを済ませ、境内の桜も見終えたので、そろそろ熊野若王子神社から出ましょう。
桜花苑の陽光桜は、3月中には見ごろを終えそうです。
また、熊野若王子神社は、3月いっぱいは桜の見ごろが続くでしょう。
この後は、哲学の道の桜を見に行きます。
なお、熊野若王子神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。