1月上旬。
京都市左京区の熊野若王子神社(くまのにゃくおうじじんじゃ)に参拝しました。
熊野若王子神社は、熊野神社と新熊野神社(いまくまのじんじゃ)とともに京都の熊野三山に数えられます。
京都から和歌山に熊野詣に行くためには、結構な時間がかかりますが、京都の熊野三山であれば比較的短時間で参拝できます。
半日あれば3社すべてにお参りできますね。
境内の焚火
熊野若王子神社は、哲学の道の南の入り口にある若王子橋付近に建っています。
市バス停「東天王町」から南東に約10分歩けば、熊野若王子神社の入り口に到着します。
鳥居の前には、初詣ののぼりや京都十六社朱印めぐりののぼりが立っています。
京都十六社朱印めぐりは2月中旬まで行われており、全ての神社で御朱印をいただくと、その年の干支の縁起物がもらえます。
京都十六社朱印めぐりの達成を新年最初の目標にするのも良いですね。
鳥居をくぐって境内に入ります。
境内には、たくさんの木が山のように積まれていました。
何かの廃材かなと思ったのですが、どうやら焚火のために用意したもののようです。
今年の京都の冬は、それほど寒くないのですが、やはり焚火に当たると体が温まりますね。
それでは本殿にお参りをしましょう。
熊野若王子神社は、永暦元年(1160年)に後白河上皇が熊野権現(くまのごんげん)を勧請(かんじょう)したものと伝わっています。
後白河上皇は、何度も熊野詣をしたことで有名ですね。
社名の若王子は、本殿に祀られている天照大神の別称です。
境内には、無料接待所が用意されていました。
焚火の近くにあるので、中で休めば体も温まりますよ。
私が熊野若王子神社を訪れた日は、参拝者が少な目でした。
それでも、授与所では、御朱印をいただくための列ができており、普段よりも賑わっていました。
恵比須殿にお参り
本殿の西側に建つ恵比須殿にもお参りをしましょう。
中には木像寄木造の等身大の恵比須神の座像が安置されており、現在も多くの崇敬者に篤く信仰されています。
近くの説明書によれば、宝暦11年(1761年)に書かれた「京町鑑」にその名が見られるそうです。
その昔、西洞院中御門に北山の下流があらわれ、またこの辺に蛭子社(えびすしゃ)があったことから、恵比須川と名付けられ、やがて人家も建ち通りの名となりました。
夷川通(えびすがわどおり)の由来は、この恵比須神像だったんですね。
その後、応仁の乱(1467年)で社はなくなり、川も埋もれましたが、不思議と神像は残り、熊野若王子神社に祀られたと伝えられています。
恵比須さまとえいば、商売繁盛のご利益で有名ですから、仕事がうまくいくようにお願いをしておきましょう。
恵比須殿前の牛の首には正月らしい飾りが付けられていました。
小判もかかっており商売繁盛のご利益をもたらしてくれそうです。
境内の東側には石仏が並んでいます。
神社に石仏とは珍しいですね。
ナンテンの赤い実。
初詣客の方が引いたと思われるおみくじがたくさん結ばれていましたよ。
熊野若王子神社は、1月上旬でも人が少な目でした。
新年の早い時期は、どこの神社も人が多い印象がありますが、熊野若王子神社では混雑することなくお参りできましたよ。
この後は、哲学の道を北に5分ほど歩き大豊神社に参拝しました。
なお、熊野若王子神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。