京福電車の嵐山駅を出てすぐの場所に天龍寺の入り口があります。
そこから参道をまっすぐ進むと、天龍寺の拝観受付に行くことができるのですが、途中には小さなお寺がいくつか並んでいます。
その中のひとつに弘源寺というお寺があり、秋になると特別公開が行われます。
11月中旬。
弘源寺の特別公開に行ってきました。
オレンジ色に染まるドウダンツツジ
山門の前には、特別公開の案内が出ています。
拝観料は500円。
宝厳院(ほうごんいん)との共通拝観券だと100円引きの900円で購入できるので、こちらの方がお得です。
受付を済ませて参道を進みます。
参道の両脇3ヶ所に紅葉し始めたドウダンツツジがあります。
まだ真っ赤ではありませんが、オレンジ色に染まった葉が、秋らしい風景を作り出しています。
玄関で靴を脱ぎ、客殿形式の本堂に入ります。
本殿内には部屋がいくつかあり、様々な障壁画が展示されています。
障壁画には野菜や果物などの食べ物が多く描かれていましたよ。
本殿の南に広がるのは、虎嘯(こしょう)の庭です。
枯山水の庭園で、白砂と苔が見事に調和しています。
虎嘯の庭は、嵐山を借景としているので、秋には紅葉した山並みを望むことができますよ。
ただ、この日は曇り空だったので、空気が煙っており、嵐山がくっきりとは見えませんでした。
ちょっと残念でしたが、その分、手前の真っ赤に色づいたモミジが、より鮮やかに見えましたよ。
本堂内の拝観を終えた後は、再び参道に戻ります。
そして、念願成就の功徳がある毘沙門天にお参りです。
毘沙門堂の天井には、日本画家初代藤原孚石(ふじわらふせき)の筆による四季草花四十八面の絵画が描かれているのですが、気づかずに見逃してしまいました。
何とも心残りであります。
弘源寺境内には、カエデはほとんど植えられていません。
なので、紅葉を期待して拝観すると残念な思いをするかもしれません。
それでも、手水屋の近くに植えられている背の高いカエデは、日当たりが良いためか、鮮やかな赤色に色づいていましたよ。
手水屋近くの石塔付近のカエデも、緑色の葉が残っていましたが、ほぼ見ごろの状態。
真っ赤なナンテンの実。
奥のモミジよりも赤いですね。
白色のナンテンの実もありました。
弘源寺の紅葉は、やはり参道の両脇のドウダンツツジがきれいですね。
こういった景色は他のお寺ではあまり見かけません。
カエデは少なかったものの、めったに見れない秋景色を楽しめました。
山門近くにいるタヌキに見送られて、弘源寺を後にしました。
振り返ると、塀越しに真っ赤なモミジが見えました。
このモミジは、虎嘯の庭から見えたあの真っ赤なモミジです。
間近で見ると、さらに赤色が鮮やかに感じましたよ。
なお、弘源寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。