京都市左京区の真如堂の近くに日吉神社が建っています。
あまり目立つ場所に建っていないので、真如堂に訪れても気付かないことが多いと思います。
日吉神社は、魔除けのご利益があると伝えられており、それが社名と関係しています。
一体どのように関係しているのでしょうか。
日々吉の暮らし
日吉神社の鳥居の前に到着すると、何か違和感を感じました。
なんだろうかと考えていたら、日差しが逆行になっていたのです。
それがどうしたのかと言われそうですが、多くの場合、神社の入口は南向きとなっているので、鳥居の写真を撮るときは順光になるわけです。
つまり、日吉神社の鳥居は北向きに建っているということです。
北向きに社殿が建てられる場合、伏見区の田中神社境内にある北向虫八幡宮のように御所を守護するためといった理由があるものですが、日吉神社の鳥居が北向きなのは、よくわかりません。
何か理由がありそうですが。
鳥居をくぐって境内に入ると、参道がまっすぐに延び、途中で右に曲がっています。
参道にしたがって進んでいくと、一段高い場所に社殿が建っていました。
社殿は、東向きに建っています。
石段を上り2つ目の鳥居をくぐると拝殿があり、その向こうに本殿が建っています。
日吉神社は、平安時代中期に真如堂が創建されたとき、比叡山から日吉山王と国常立尊(くにのとこたちのみこと)を勧請(かんじょう)したのが始まりとされています。
ちなみに日吉神社は、真如堂の守護神でもあります。
平安時代末期には、魔除けの神として信仰されるようになりました。
御神徳の説明書を読むと、「魔除けの神」日吉の魔去る(神猿=まさる)は、家、土地、身体にふりかかるあらゆる厄魔を払いさる御神徳で古くから崇敬されてきたそうです。
そして、この魔除け信仰が「日々吉(ひびきち)の暮らし」をもたらしてくれるということが、社名の日吉にあらわれているのだとか。
なるほど、これはめでたい社名です。
しっかりとお参りしておきたいですね。
境内はそれほど広くはありませんが、社殿が一段高い場所に建っているため、そこから東山を望むことができます。
普段は、あまり参拝者がいないので、静かに東山の山並みを眺めることができますよ。
また、10月には神幸祭が行われ、神輿も出ます。子供神輿もあり、なかなか活気があるそうですよ。
神幸祭は、「京都得々旅行情報」さんの日吉神社の神幸祭《神輿が神社を出発》(2011.10.23)の記事で写真とともに紹介されていますのでご覧になってください。