京都市左京区に建っている南禅寺は、京都でも人気の観光名所のひとつです。
境内には、いろいろと観るものがあり、特に境内に建っている雄大な三門は、多くの観光客の方が下から見上げたり、実際に上ったりしていますね。
また、南禅寺には、偉いお坊さんが亡くなった時に建てられる塔頭(たっちゅう)や別院がたくさんあることでも知られています。
南禅寺の塔頭や別院の多くは、拝観することができないのですが、南禅院、天授庵、金地院(こんちいん)は、拝観することができます。
そこで、今回の記事では、この3つのお寺について簡単に紹介したいと思います。
南禅院
南禅院は、南禅寺の別院で亀山法皇の上の離宮跡に建っています。
ここが南禅寺発祥の地とされています。
南禅院の庭園は、天龍寺と苔寺の庭園とともに京都三名勝史跡庭園に数えられています。
私が南禅院に訪れたのは、春だったのですが、この時期に南禅院に訪れるのは、おすすめできませんね。
木々の枝には葉がなく、殺風景でした。
「京都を歩くアルバム」さんの紅葉 南禅院の記事にきれいな紅葉の写真が掲載されています。訪れるなら秋が良さそうですね。
天授庵
天授庵は南禅寺の塔頭です。
暦応2年(1339年)に虎関師錬(こかんしれん)が無関普門の塔所として建立したのが始まりで、慶長7年(1602年)に細川幽斎が再建して以後、細川家の菩提寺となりました。
天授庵には、長谷川等伯の襖絵があるのですが、残念ながら普段は非公開のため、観ることができません。
天授庵の見どころは、枯山水庭園と池泉回遊式庭園の2つで、特に紅葉の時期が見頃だそうです。
私は、まだ天授庵の中に入ったことがないのですが、塀越しに真っ赤に紅葉したカエデを何度か見たことがあります。
金地院
金地院は、南禅寺の塔頭で、足利義持が南禅寺68世大業徳基(だいぎょうとっき)に帰依し、鷹峯に創建したのが始まりとされています。
その後、慶長10年(1605年)に崇伝(すうでん)が、現在地に移して再興しました。
崇伝は、徳川家康に仕え、方広寺の釣り鐘に刻まれた「君臣豊楽」と「国家安康」という言葉に難癖をつけて、豊臣家を滅亡させるきっかけを作ったことで知られています。
金地院には、小堀遠州作の枯山水庭園や茶室の八窓席がありますが、私はまだ拝観したことがありません。
以上、簡単に拝観できる南禅寺の塔頭と別院を紹介しました。
どのお寺も南禅寺境内の南側に建っています。
南禅寺に訪れた時は、塔頭や別院にも訪れてみてはいかがでしょうか。