興臨院の春の特別公開・2017年

5月中旬。

京都市北区の大徳寺を訪れました。

大徳寺境内には、多くの塔頭(たっちゅう)が建ち並んでおり、そのうちのいくつかは拝観可能です。

また、通常は非公開の塔頭寺院も、春季や秋季に特別公開を行うことがあり、今回参拝した興臨院(こうりんいん)も6月11日まで春の特別公開が行われています。

方丈前庭

大徳寺は、市バス停「大徳寺前」で下車してすぐの場所に建っています。

南門から境内に入り、境内中央付近に建つ朱色の三門の西に興臨院は建っています。

大徳寺に到着した時は、どこを拝観しようか漠然としか考えていませんでした。

でも、興臨院の表門の前に設置されている春の特別公開の看板にきれいなツツジが写っているのを見て、興味がわいてきたので拝観することに。

表門

表門

表門をくぐって玄関へと向かいます。

玄関付近の新緑

玄関付近の新緑

玄関の近くに植えられているカエデの新緑が美しいです。

興臨院の拝観料は600円です。

黄梅院との共通拝観券だと1,000円。

せっかくなので、共通拝観券を購入しました。

玄関で拝観料を納め、靴を脱いで建物内に入ります。

最初に向かうのは方丈形式の本堂です。

本堂の前には、白砂が敷かれた枯山水庭園が配されています。

方丈前庭

方丈前庭

特別公開では、ガイドの方に興臨院の歴史や建物の特徴などを解説してもらえます。

興臨院は、大永年間(1520年代)に畠山義総(はたけやまよしふさ)が仏智大通(ぶっちだいつう)禅師を開祖として建立したのが始まりです。

後に畠山家は没落しますが、天正9年(1581年)に前田利家が本堂の屋根の修復を行い、以来、前田家の菩提寺となりました。

本堂には部屋が3つあり、玄関に近い部屋の襖絵にはたくさんの花が描かれています。

何の花だったか忘れてしまいましたが、花の中にはメジロが混ざっているのだとか。

本堂の一番奥の部屋からは、最も庭園がきれいに見えます。

奥の部屋の正面に石組が見えるように設計されているんですね。

石組

石組

方丈奥から玄関方向を眺める風景も見事であります。

方丈奥から見る庭園

方丈奥から見る庭園

肝心のツツジですが、庭園の奥に少しだけ咲いている程度でした。

ツツジ

ツツジ

どうやら、表門前の看板に写っていたのは、ツツジではなくサツキだったようです。

サツキなら、もう少し遅い時期に訪れた方が良かったですね。

茶室涵虚亭

本堂の裏側にやってきました。

鎮守社の近くに背の低い木が1本植えられています。

この木は貝多羅樹(ばいたらじゅ)です。

貝多羅樹

貝多羅樹

貝多羅樹の葉は、紙がなかった時代のインドで、紙の代わりに使われていました。

当時は、文字もなかったでしょうから、何か記号のようなものを書き記していたのではないかと言われています。

本堂の裏側にはコケが敷き詰められており、その上に大きな石がいくつか置かれています。

カエデも何本か植えられており、新緑とコケの緑色がとても目に優しいです。

方丈裏側

方丈裏側

こちらは、茶室の涵虚亭(かんきょてい)です。

涵虚亭

涵虚亭

安土桃山時代の武将である古田織部が建てたものです。

通常、茶室の入り口は、約60cm四方の「にじり口」と呼ばれる小さなものとなっています。

涵虚亭も、にじり口があるのですが、それとは別に大きな入口も用意されています。

涵虚亭の入り口

涵虚亭の入り口

古田織部は武将だったことから、自分よりも位の高い客人をもてなす際のことを考えて大きな入口も作っていたのだとか。

また、茶室は2畳しかないものですが、涵虚亭は上と同様の理由からもう1畳多く畳が敷かれています。

他にも、壁の一部を塗らずに格子のまま残した窓があったりと、変わった工夫が凝らされています。

涵虚亭の近くの手水鉢では、アヤメがきれいに咲いていました。

手水鉢

手水鉢

興臨院には、今回初めて参拝しましたが、禅寺らしい趣のある寺院でしたよ。

秋の紅葉の時期にも訪れてみたいですね。

この後は、黄梅院を拝観します。

宿泊



京都紅葉photo