11月26日に京都市上京区の相国寺に紅葉を見に行った後、南東に約5分歩き、梨木神社(なしのきじんじゃ)に参拝しました。
萩の宮とも呼ばれる当社は、境内に多くの萩が植わり、初秋に花を咲かせることで知られています。
萩が咲く頃に参拝するのがおすすめですが、比較的多くのカエデが植わっていることから、晩秋に紅葉を見に訪れるのも良いものです。
拝殿周囲の紅葉が見ごろ
梨木神社には、地下鉄の今出川駅から南東に約6分歩くと到着します。
京都御苑の東に鎮座しているので、御苑内を横切って梨木神社に向かう方が近道です。
でも、御苑内を歩くと砂利に足を取られるので、道路を歩いた方が疲れにくいですね。
西側の入り口に到着。
ここから境内に入ると、神門がすぐ近くです。
神門付近には、名水の染井があり、その手水舎わきのイチョウが全身を黄色く染め上げ、黄葉が見ごろとなっていました。

手水舎の屋根とイチョウ
時刻は午後2時ちょうど。
今の時期は、日が西に傾くのが早く、この時間帯でも夏の夕方のように日射しが薄っすらと茜色。
黄葉したイチョウが、太陽光に照らされることで、手水舎周辺は淡い金色の空間となっていました。
染井は参拝者も汲むことができますが、地元の方の利用が多いですね。
この日は、いつもに増して染井を汲む人が多く、5人くらいが手水鉢の前で順番待ちをしていました。
近くに住んでいる方にとって、染井は欠かせない飲用水となっているようで、汲みに来ている方が、料理には全てこれを使っていると話していましたよ。
神門の両手前に植わっているカエデは、紅葉が見ごろを迎えていました。

神門と紅葉
梨木神社の紅葉は、他よりも遅めなので、まだ見ごろには早いかもしれないなと思ったのですが杞憂でしたね。
神門をくぐった先に建つ拝殿付近のカエデも、ほとんどの葉が赤色。

拝殿前の紅葉
神社の西側に背の高い木が多く植わっていることから、境内に日射しが入りにくく、モミジは深みのある赤色になりやすいです。
それでも、今年は明るい赤色になっているようで、例年より透明度が高く感じられました。
本殿の前では、萩が繁茂し、小さな葉たちもイチョウに負けまいと黄葉しているかのよう。

本殿
では、本殿にお参り。
祭神は、幕末の公卿の三条実万(さんじょうさねつむ)です。
今天神と称されるほど賢かったそうですから、頭が良くなるよう祈願しておきましょう。
拝殿の前に戻り、先ほど見た紅葉を角度を変え北西に向かって観賞。

拝殿と紅葉
この角度の方が、赤色が鮮やかに見えますね。
拝殿の西側にはベンチが並んでおり、ご婦人方がおしゃべりをしながら、この紅葉を眺めていましたよ。
参道の紅葉
神門の外に出ます。
ここから南に一直線に石畳の参道が設けられており、その両脇にもカエデと萩が植わっています。
境内の東側の駐車場に植えられているイチョウも見ておきましょう。

駐車場のイチョウ
このイチョウも、全身黄色で黄葉が見ごろ。
地面に散った葉が目立ちますが、まだまだ枝に残る葉の方が圧倒的に多く、しばらくは美しい黄葉を見られそうです。
参道を南に向かって歩きます。
下は萩の黄色、上はカエデの赤色。
人の背ほどの高さで、黄色と赤色の境目がてき、それがまた秋の終わりを感じさせる情緒たっぷりの風景。

参道
しかし、逆光になるので撮影が難しく、きらきら光るモミジの美しさを写真では表現できていませんね。
参道の中ほどには、Coffee Base NASHINOKIがあり、この日は多くの人で賑わっているようで、参道まで香ばしいコーヒーの香りが漂っていました。
鼻につんとくる苦味ではなく柔らかみのある香りが、頭の疲れをほぐしてくれます。
参道の萩の中には、まだ紫色の花を咲かせているものが見られました。

萩の花
さすがに花はくしゃくしゃになってきていますが、萩の花は小さいため、遠目からだとそんな細かいところまで気になりません。
振り返って北向きに参道を眺めます。

参道の紅葉
こうやって見ると、紅葉がぎゅうぎゅう詰め。
まるで赤色の雲か煙が浮かんでいるよう。
Coffee Base NASHINOKIからだと、あの紅葉がとてもきれいに見えるんでしょうね。
寒くなってきたこの時期には、心も体も温まりそうです。
参道の南側の鳥居付近にやって来ました。

鳥居と紅葉
ここの紅葉は、まだ見ごろに入ったばかりで、これからもっと赤くなりそうでしたよ。
梨木神社の紅葉は、11月26日に見ごろを迎えていました。
まだ、これから赤くなりそうなカエデもあったので、12月5日頃までは紅葉を楽しめるのではないでしょうか。
なお、梨木神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。