京都市左京区の金戒光明寺の大きな山門が、平成25年(2013年)まで修復工事されます。
金戒光明寺の山門は、石段下から見上げると、とても迫力があるので、観光で訪れた際は、ぜひ見て欲しいのですが、工事が終わるまでは残念ながら足場で囲まれた姿しか見ることができません。
しかし、その代わりと言っては何ですが、普段近くで見ることができない山門にかかっていた勅額を間近で見ることができます。
江戸時代に再建された山門
金戒光明寺の山門は、室町時代に建立されました。
山門楼上には、「浄土真宗最初門」と書かれた後小松天皇の宸筆の勅額がかかっていますが、工事中は取り外されています。
山門は、建立されて約50年後に応仁の乱(1467年)で焼失しました。
再建されたのは、それから長い年月が経過した江戸時代も終わろうかという万延元年(1860年)のことです。
この時の再建は、実に30年以上もかかっています。
そして、山門は、平成23年に修復工事に入っています。
下の写真は、工事中の三門です。この山門を見るために金戒光明寺に訪れた方は、がっかりでしょうね。
釈迦三尊像と十六羅漢像も御影堂へ
山門工事で取り外された「浄土真宗最初門」の勅額は、工事期間中、御影堂(みえいどう)に安置されています。
ちなみに金戒光明寺は、浄土真宗ではなく浄土宗のお寺です。
勅額の「浄土真宗最初門」というのは、浄土宗の開祖の法然が、浄土の教えの真実義を広めた念仏発祥の地ということを意味しています。
近くで見た勅額は、思っていたよりも大きく、女性の身長くらいの高さがありました。
また、御影堂には、山門楼内に祀られていた釈迦三尊像と十六羅漢像も安置されています。
普段、これらの仏像は、山門に上らなければ拝むことができないのですが、御影堂は誰でも参拝することができるので、工事期間中は御影堂内で拝むことができます。
お寺や神社は、定期的に大修理が行われることがあります。
その時期に観光で訪れると損した気分になりますが、金戒光明寺の場合は、逆に工事のおかげで、近くで勅額が見れたり、釈迦三尊像と十六羅漢像を拝めたりと、良いこともあります。
近くで勅額を見れるのは、山門工事が終わる平成25年までですので、この機会に金戒光明寺に参拝してみてはいかがでしょうか。
なお、金戒光明寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。