10月22日に観覧した時代祭も、藤原時代の行列が過ぎ、残す時代行列は延暦時代だけとなりました。
延暦時代は、平安時代初期の頃で、延暦13年(794年)に桓武天皇が都を平安京に遷しています。
延暦時代の行列は、延暦武官行進列、延暦文官参朝列から構成されています。
延暦武官行進列
延暦武官行進列は、東北を鎮定した坂上田村麻呂が都に帰還した時の様子を再現したものです。
行列の前の方を太鼓兵士が進んでいきます。
そして、その後ろを馬に乗った将佐が続きます。
将佐の後ろのオレンジ色の甲冑を着ているのが主将の坂上田村麻呂です。
主将の後ろには、副将もいますよ。
この時代の甲冑は、鎌倉時代や戦国時代と比べると軽そうに見えるのですが、どうなんでしょうか。
弓を持っている兵士、鉾を持っている兵士、楯を持っている兵士など、いろいろいますね。
延暦文官参朝列
続いて延暦文官参朝列がやって来ました。
先頭を進む黒っぽい衣装を着ているのは、舎人(とねり)です。
この行列は、延暦15年の文官が朝賀の儀式のため参朝する様子を表現しています。
服装は、位袍(いほう)と呼ばれる朝服です。
浅紫色の服を着ているのは、三位の文官です。
位袍の色は、身分によって定められており、浅紫色は最高位を表しています。
傘のようなものは、蓋(がい)と呼ばれるものです。
延暦時代の衣装は、まだ唐風が色濃く残っています。
四位の文官の色は深緋色です。
真っ赤な服装は、遠くからでもよく目立ちます。
五位の文官は、浅緋色。
そして、六位の文官は深緑色です。
京都御苑の緑と調和していますね。
延暦文官参朝列は、平安神宮に到着すると、三位の文官が全行列を代表して大極殿で祭文を奏上します。
明治維新時代から延暦時代まで時代行列が過ぎ去っていきました。
でも、まだ時代祭の行列は続きます。
次は、神饌講社列の登場です。