4月上旬に京都市上京区の千本釈迦堂に遅咲きの桜を見に行った後、北東に7分ほど歩き、千本ゑんま堂に参拝しました。
千本ゑんま堂は、その名のとおり、閻魔法王を祀っているお寺です。
ちょっと怖いイメージがあるお寺ですが、毎年4月中旬から下旬にかけて、普賢象桜(ふげんぞうさくら)が咲き、境内の一角に薄紅色の空間ができて華やかになります。
2021年の京都のソメイヨシノは、3月16日と非常に早い時期に開花し、それにつられるかのように遅咲きの桜も開花が早まっています。
そのため、普賢象桜も、今年は4月上旬に見ごろを迎えました。
晴天の日に見る満開の普賢象桜
千本ゑんま堂は、市バス停「乾隆校前」で下車してすぐの場所に建っています。
千本通に向いて開く入り口から境内に入ります。
入り口の近くでは桜が咲き、参道の奥には本堂が建っています。
入り口に植えられている桜は、松月(しょうげつ)です。
普賢象桜に似ていますが、花の色が白っぽい点、葉の色が緑色である点が普賢象とは異なっています。
まずは、本堂にお参りをしましょう。
お参りを済ませた後は、境内の北側に向かいます。
ここには、あまり広くないものの、普賢象桜などの八重桜が何本も植えられています。
所狭しと植えられた八重桜たちが、見ごろを迎えていました。
普賢象桜の奥には、紫式部の像があります。
その近くにある石塔は、紫式部の供養塔と伝えられています。
満開の普賢象桜の下を歩きます。
普賢象桜は、先ほど見た松月よりも花の色がややピンク色で、葉も茶色です。
花の中心から2本の緑色の細長い葉が伸び、それが普賢菩薩が乗る像の鼻や牙に見えることから、その名が付きました。
普賢象桜は、ソメイヨシノのように花弁がひらひらと散っていくのではなく、花冠がまるごと地面に落ちます。
そのため、落花した景色もまた、地面に花が咲いているように見えて美しいです。
こちらは、二尊院普賢象です。
右京区の二尊院に植えられていることで有名で、花びらが非常に多く100枚以上あります。
色は、普賢象桜よりも濃いです。
開花時期は、普賢象桜よりも遅く、見ごろになるのは4月下旬から5月上旬です。
今年は、二尊院普賢象の開花も早まっており、この様子だと4月20日までには見ごろを迎えていそうです。
見上げると、提灯と普賢象桜の天井。
奥には、鐘つき堂も建っています。
普賢象桜の近くには、童観音がハスの台座に座っています。
この童観音は、わらべちゃんと呼ばれていますよ。
普賢象桜に混ざって松月や琴平も咲いています。
この日は晴天だったこともあり、青空を背景にきれいな桜を見ることができました。
すでに京都のソメイヨシノは、見ごろを終えていたこともあり、千本ゑんま堂には、ほとんど人がいませんでした。
おかげで、静かに普賢象桜を見ることができましたよ。
千本ゑんま堂の普賢象桜は、4月15日までは咲いていそうです。
この後は、雨宝院に桜を見に行きます。
なお、千本ゑんま堂の詳細については以下のページを参考にしてみてください。