地下鉄東山駅から南東に5分ほど歩いた辺りに青蓮院(しょうれんいん)というお寺が建っています。
青蓮院は、皇族や摂関家の関係者が代々住職となってきた格式の高い門跡寺院(もんぜきじいん)です。
確かに拝観してみると、気品があるお寺という感じがしますね。
建物内には文化財がいっぱい
青蓮院の入り口は神宮道(じんぐうみち)沿いにあります。
上の写真の右側に見える大きなクスノキは、親鸞が植えたと伝えられています。
しかし、親鸞が植えたとされる時期よりも後に植えられたとも考えられているようです。
門をくぐり、受付で拝観料500円を納めて建物内へ。
最初に入ったのは、華頂殿と呼ばれる建物内のお部屋です。
華頂殿内には、天井のやや下に三十六歌仙の姿が描かれた絵が飾られています。
紀貫之など聞いたことのある歌人の絵がたくさん並んでいます。それぞれの代表作と思われる歌も書かれていますが、達筆過ぎて読めません。
受付でいただいた境内順路図に華頂殿から眺める相阿弥の庭は見事と書かれていたので、縁側から眺めてみることに。
真冬に訪れたので、葉が落ちた木がありますが、確かにここからの眺めは見事です。
池、石組、奥の滝と庭全体を見渡すことができますね。
華頂殿の次は、小御所へと移動。
小御所は、華頂殿の南に建っており、相阿弥の庭を近くで観ることができます。
小御所内には、狩野派の障壁画があります。時代劇でよく見る豊臣秀吉の後ろにある障壁画と同じような感じです。
庭園の池には、色鮮やかな鯉がたくさんいます。
夏なら涼しく感じることでしょう。
小御所の次は、境内南端の本堂へと向かいます。
東の入り口から本堂に入ると、青不動明王の画像を拝むことができます。
複製ですが、迫力のある画像です。
本堂の西側には、本尊の熾盛光如来(しじょうこうにょらい)が祀られています。
熾盛光如来は、大日如来の頭の頂にいる仏頂尊(ぶっちょうそん)で、仏の知恵と光を発しているそうです。
しっかりと拝んでおくと頭が良くなりそうですね。
ちなみに熾盛光如来を本尊としているのは、青蓮院だけだとか。
本堂を拝観した後は、来た道を戻り、宸殿(しんでん)に向かいます。
宸殿は門跡寺院特有の建物で、徳川家康の孫にあたる東福門院の御所を移築したものです。
そう言えば、大覚寺にも宸殿がありますね。建物も似ているような気がします。
なお、宸殿内には、狩野派の障壁画があります。
宸殿の次は、諸堂拝観の最後となる大玄関へ。
大玄関は、青蓮院の正式の玄関で、中には幕末に孝明天皇が使用した輿が陳列されています。
また、天井からは大きな数珠が吊り下げられています。
この数珠をくぐると、家内安全、商売繁盛、開運招福、無病息災、交通安全、病気平癒などの諸願成就のご利益があるとか。
もちろん私もくぐっておきました。
青蓮院の諸堂には、普段見ることができない門跡寺院ならではの文化財が多数あります。
こういった文化財に興味がある方に青蓮院はおすすめのお寺ですね。
なお、青蓮院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。