11月中旬。
京都市東山区の大谷祖廟(おおたにそびょう)に参拝しました。
大谷祖廟は、東本願寺の親鸞聖人の廟所で、旅行者が多い東山の中では比較的静かな場所です。
そろそろ境内に植わっているカエデが紅葉し始めているだろうと思い、様子を見に行くことにしました。
境内全体で紅葉は見ごろ前
大谷祖廟には、京阪電車の祇園四条駅から南東に約12分歩くと到着します。
長い参道を東に進むと、石段の上に総門が建っています。

総門
総門の近くには、カエデが数本植わっていますが、まだほんのりと赤くなった程度。
紅葉狩りには、やや早かったですかね。
総門をくぐり、緩やかな石段をL字に曲がるように上った先にいくつかお堂が建っています。
その途中、ナンテンが赤い実をつけ、ツワブキが黄色い花を咲かせていました。

ナンテンとツワブキ
ナンテンの実を見ると、今年も残り少なくなったなと視覚的に実感させられ、忙しない気持ちになってきますね。
ツワブキは、この時期にしては花数が少なめで、少しボリュームが足りない感じでした。
それでは、境内の中央に建つ本堂にお参り。

本堂
その後は、少し南に歩き、鐘楼の前にやって来ました。
こちらには、カエデが2本植わっており、1本は春から赤色の葉をつけるノムラモミジです。

鐘楼と紅葉
上の写真の右側に植わっているのがノムラモミジですね。
夏になると葉が緑に変わり、晩秋に再び赤くなります。
左側のカエデは上の方が赤色で下はまだ緑色。
総門付近と同じく、紅葉はまだ見ごろ前でした。
それでも、鐘楼側から見たカエデは、日差しの加減で、良い具合に紅葉しているように見えましたよ。

紅葉越しに見る境内
カエデは、すべての葉が均等に赤くならないので、見る角度を変えることで違った色付きを楽しめます。
こういうちょっとした工夫も、紅葉狩りには大切。
鐘楼近くの石段を上り、親鸞聖人の御廟の前にやって来ました。

御廟
いつもながら、唐門の金色の装飾が美しい。
焼香をひとつまみして、火に落とし、じりじりと焼ける音を聞きながら御廟にもお参り。
北門付近の紅葉は見ごろ
御廟にお参りを済ませた後は、再び本堂の前へ。
本堂の右前に植わっているカエデは、ほとんどの葉が緑色でしたが、外側の葉は木を縁取るように赤色になっています。

本堂と紅葉
中心まで紅葉するのは、まだ先ですね。
本堂の西側では、黄色い花が無数に咲いていましたよ。

黄色い花
小さな菊の花のようです。
群生して咲いているのを見ると、まるで菜の花のようで、季節が春に戻った気分になりますね。
この日は、快晴で温かく気候的にも春のようでしたよ。
参道を下り、総門付近に戻って来ました。
西に進めば総門、北に進めば北門が建っています。
北門付近に植わっているカエデは、紅葉が見ごろを迎えていました。

北門と紅葉
境内の他のカエデとは違い、全身がほとんど真っ赤の状態。
まだこんなに真っ赤な紅葉を見られるとは思っていなかったので、うれしい誤算です。
モミジ越しに見る屋根瓦が晩秋のお寺らしい風情を感じさせてくれます。

紅葉と屋根瓦
北門付近の紅葉は、よく見ると黄色や緑色の葉が残っていましたが、鮮やかな赤色が多く美しい色付きでしたよ。
大谷祖廟の紅葉は、11月中旬では全体的に見ごろ前でした。
本格的な見ごろを迎えるのは、11月21日以降になりそうです。
なお、大谷祖廟の詳細については以下のページを参考にしてみてください。