11月27日に京都市上京区の妙顕寺に紅葉を見に行った後、西に約3分歩き、宝鏡寺(ほうきょうじ)を訪れました。
宝鏡寺では、11月1日から20日まで人形展が催されています。
人形展はすでに終わっていますが、塀越しに紅葉が目に入ってきたので、少しだけ見ていくことにしました。
見ごろが近い紅葉
宝鏡寺には、市バス停「堀川寺之内」で下車して東に徒歩1分で到着します。
白色の塀沿いに歩いていくと、あふれ出すようにカエデが道路に向かって枝を伸ばしているのが見えます。
順調に紅葉していますが、この時期にしては、青葉が目立ちます。
向きを変えて、右方向に紅葉を眺めます。
宝鏡寺に来た時には、曇り空だったので、紅葉の赤色に透明感が感じられませんね。
山門は閉まっていたので、その脇の通用口から境内に入ります。
塀越しに見たカエデは割と厚みがあり、上空から見下ろすと円形に見えるのではないでしょうか
こちらは、人形塚。
建立されたのは昭和34年(1959年)です。
京人形商工業協同組合が、京人形をアピールするために建立したそうです。
塚には御所人形が刻まれており、その下には武者小路実篤の以下の歌が記されています。
人形よ 誰がつくりしか 誰に愛されしか 知らねども 愛された事実こそ 汝が成仏の誠なれ
宝鏡寺は、臨済宗の尼門跡寺院で、この辺りの地名から百々御所(どどのごしょ)とも呼ばれています。
当初は景愛寺と称していましたが、応安年間(1368-75年)に光厳天皇の皇女である華林宮恵厳(かりんのみやえごん)禅尼が、御所に祀られていた聖観世音菩薩像を寄進した際に現在の寺名となっています。
この聖観世音菩薩像は、伊勢二見ヶ浦で漁網にかかって発見されたとき、手に宝鏡を持っており、それが寺名の由来になったそうです。
寛永21年(1644年)に後水尾天皇の皇女理昌(りしょう)尼王が入寺して以来、皇女たちが住持を務める尼御所となりました。
天明の大火(1788年)で焼失するも、光格天皇が皇女を入寺させるなどの支援を行うことで再建されています。
皇室から下賜されたひな人形や御所人形を多数所蔵しており、10月14日には人形供養祭が行われます。
人形塚と一緒に見る紅葉。
境内には人がおらず、静かに紅葉を見ることができました。
堀川通のイチョウ
宝鏡寺から少し西に歩き、堀川通に出ます。
堀川通の中央分離帯には、多くのイチョウが植えられており、この時期は、道路全体が黄色くなった景色を楽しめます。
まだ、緑色が目立つイチョウもありましたが、全体的に黄色が目立っていましたよ。
晴れていれば、もっときれいな黄葉を見られたのですが。
ソフトフォーカスでイチョウ並木を撮影。
ただぼやけただけの写真になってしまいました。
堀川通を今出川通に向かって歩いていくと、黄葉が進んだイチョウが見られましたよ。
ただ歩ているだけでも、晩秋の美しい景色を見られるのがありがたいですね。
なお、宝鏡寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。