7月20日に祇園祭の後祭の曳初めを見た後、山建てを見て歩きました。
後祭の山建ては、18日から21日の間に行われます。
曳初めを行った山は、すでに完成していますが、まだ他の山は建てている最中です。
始まったばかりの山建て
山建てが行われているのは、北は三条通、南は四条通の間で、室町通周辺です。
三条通に近い駅は地下鉄の烏丸御池駅、四条通に近い駅は地下鉄の四条駅と阪急電車の烏丸駅です。
この辺りのお宅では、屏風祭も行われており、家宝の虫干しも兼ねて、玄関などに屏風や書画を飾ります。
屏風祭も祇園祭の楽しみの一つですね。
室町通を南から北に向かって歩きます。
駒形提灯が取り付けられているのは、鯉山です。
龍門の滝を題材にした山で、山鉾巡行では、山の上に滝を登る鯉が置かれます。
鯉山の山建ては19日から始まっていたので、外観が割と整っていました。
鯉山から北に進むときれいな桜が一際目立つ黒主山が現れます。
黒主山は20日から山建てが始まったので、まだ何を作っているのかわかりにくい状況です。
歌人の大伴黒主(おおとものくろぬし)が桜を仰ぎ見ている姿を表現しています。
室町通をさらに北に進むと役行者山(えんのぎょうじゃやま)があります。
役行者山も20日からの山建てだったのですが、外観はかなり整っていました。
修験道を題材にした山で、役行者、一言主神、葛城神の3体が山の上に乗って巡行します。
室町通の東、交通量が多い烏丸通では、鈴鹿山も山建てをしていました。
鈴鹿山も20日から山建てを始めており、まだ骨組みだけでした。
御神体は、鈴鹿山の鬼を退治した瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)です。
烏丸通から南に歩き、六角通を西に曲がったところでは、浄妙山も山建てをしています。
こちらも、ほとんど骨組みの状態。
出来上がると、筒井浄妙と一来法師が山の上に乗ります。
宇治橋の戦いを再現した山で、完成すると、一来法師が筒井浄妙の頭の上を飛び越えていく、その瞬間で固まったように一来法師が空中に浮いた状態になりますよ。
出来上がった大船鉾
南に進み、四条通から新町通に入ると、大船鉾が現れます。
大船鉾は、この日に曳初めを終えており、すでに元の位置に戻っていました。
大船鉾の先の龍頭は少し前まで大丸に展示されていましたが、鉾建ての前に戻って来たようです。
その名のとおり、船の形をした大船鉾は、後祭の山鉾巡行では一番最後を進みます。
後ろも、しっかりと船の形をしています。
山鉾巡行の際の辻回しも見ものですよ。
大船鉾を見た後、四条烏丸の交差点から北に少し歩き、御手洗井戸(みたらいいど)にやって来ました。
ここは、祇園社(八坂神社)御旅所社務の藤井助正の屋敷跡と伝わっており、毎年7月14日に井戸換え、24日に閉じます。
15日には、御手洗井戸開きが行われます。
1年のうちにわずか10日ほどしか開いていない井戸でも、竹の筒から、しっかりと水が手水鉢に流れ出ています。
開かれた御手洗井戸を見るのも、祇園祭のちょっとした楽しみですね。
24日の後祭の山鉾巡行を見た後は、ぜひ、御手洗井戸にも足を運んでください。