10月21日に京都市左京区の平安神宮に維新勤王隊奏楽を見に行った後、神苑を拝観しました。
神苑は、拝観料が600円必要ですが、毎年6月と9月に1日ずつ無料公開されます。
2020年は、新型コロナウイルスの影響から6月と9月の無料公開は中止となり、その代わりに10月21日から23日に無料公開されることになりました。
本来なら、この期間は時代祭が盛大に行われているのですが、今年は規模が縮小されており、平安神宮で代わりの行事が催されています。
神苑の無料公開も、その一環なのでしょうね。
南神苑の秋の景色
平安神宮の神苑は、南神苑、西神苑、中神苑、東神苑の4つから成っています。
神苑の入り口は、大極殿の西側にあり、南神苑から東神苑まで時計回りで神苑内を鑑賞します。
南神苑に入ると、正面に赤色のカエデが1本ありました。
このカエデは、もともとこのような色なのでしょうが、赤色の葉を見ると秋が深まってきたなと感じますね。
南神苑の入り口付近には多くの八重紅枝垂れ桜が植えられています。
八重紅枝垂れ桜の葉も、そろそろ緑色から黄色に変わりつつありますね。
頭上には、青空が広がります。
南神苑は、平安の苑とも呼ばれており、明治28年(1895年)に平安神宮創建以来八重紅枝垂れ桜の名所として親しまれています。
平安神宮の神苑の中では、起伏があり、変化に富んだ景色を見ることができます。
秋らしくススキも穂が長くなっています。
足元には、リンドウの青色の花。
南神苑の一番南側には、日本最古の電車が展示されていますよ。
かつてはチンチン電車の愛称で親しまれていた路面電車です。
今では、京福電車の一部の線路が道路に設置されているだけで、路面電車が京都の街を走る姿は見られなくなりました。
地下鉄の東西線ができるまでは、平安神宮の近くにも京津線が三条通の路面を走っており、東山三条駅が平安神宮の最寄り駅でした。
京阪電車と京津線の連絡切符が、京阪電車の運賃の30円増しという格安で、三条駅から東山三条駅まで京津線に乗車できたのが懐かしい話です。
南神苑ではフジバカマも咲いていましたよ。
このフジバカマは、赤色が濃いので原種ではないようですね。
原種のフジバカマは、毎年10月に行願寺などで行われる藤袴祭で見ることができますよ。
昭和44年(1969年)の孝明天皇百年祭の記念事業として、南神苑には野筋(道路)と遣水(やりみず)が設けられました。
また、昭和56年には、平安時代の竹取物語、伊勢物語、古今和歌集、枕草子、源氏物語に登場する草木が約180種類植栽され、王朝文化をしのばせる平安の苑となりました。
野筋を歩きながら、遣水の流れと秋の草花を眺めていると、平安貴族にでもなった気分に浸れます。
南神苑の北にやってきました。
この辺りは、コケや木々の緑が美しいですね。
南神苑の北には西神苑があり、ここの池から南神苑に水が流れています。
この後は、西神苑を散策します。