9月中旬。
京都市上京区の護浄院に参拝しました。
護浄院は、あまり聞きなれないかもしれませんが、清荒神(きよしこうじん)と言えば、ご存じの方がいらっしゃると思います。
常施無畏寺(じょうせむいじ)というのが正式名称ですが、こちらの名はほとんど知られていませんね。
キキョウと萩がひっそりと咲く境内
護浄院には、京阪電車の神宮丸太町駅から北西に10分ほど歩くと到着します。
鴨沂高校(おうきこうこう)の近くですね。
今回は、左京区の熊野神社に参拝した後だったので、護浄院まで15分ほど歩きました。
護浄院の山門は北向きに建っています。
山門をくぐって境内に入ります。
無人。
観光で訪れる人が少ないお寺なので、普段は、境内で人を見かけることはあまりないですね。
山門は北向きに建っていますが、本堂は南向きに建っています。
その本堂の前には、石造りの鳥居も立っていて、神社のようです。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
本尊として祀られているのは、清三宝大荒神で、今から1200年前の光仁天皇の皇子開成親王の作と伝えられています。
かつては、摂津の国に祀られていましたが、後小松天皇の勅により乗厳が醒ヶ井高辻に勧請(かんじょう)。
慶長5年(1600年)に現在地に移され、後陽成天皇自作の如来荒神尊七体を合わせ祀り、長日の祈願を行い、元禄10年(1697年)に護浄院の院号を賜りました。
清三宝荒神はまた、一般家庭で、かまどの上に祀られ火の守護神としても崇敬されています。
本堂の西側には、「清浄水(しょうじょうすい) 無垢(むく)の井」があります。
毎月28日の縁日に供養として無料接待されますよ。
わたしも、以前に水を汲ませていただいたことがあります。
本堂前の鳥居の下では、キキョウがひっそりと花を咲かせていました。
境内の東側には、夫婦円満・縁結びの道祖神もいらっしゃいますよ。
境内の北側には、お地蔵さまもいらっしゃいます。
境内の東側には、細長いお堂が建っており、弁財天、准胝観音、不動明王などが祀られていますよ。
そのお堂の前には、光格天皇御胞塚(こうかんてんのうおんえなづか)があります。
胞とは、へその緒のことです。
光格天皇は、第119代天皇で、明治天皇の曽祖父に当たります。
境内に光格天皇御胞塚があるということは、護浄院が皇室と縁があったということなのでしょうね。
境内では、萩が咲き始めていました。
まだ、少しだけしか咲いていませんでしたが、9月末には見ごろとなっているのではないでしょうか。
そろそろ護浄院から出ましょう。
この後は、梨木神社に萩を見に行きます。
なお、護浄院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。