9月下旬。
京都市東山区の大将軍神社に参拝しました。
大将軍神社の歴史は古く、桓武天皇が平安遷都の際に王城鎮護を目的に大内裏の四方四隅に創建した大将軍社の東南隅のひとつであります。
東山で古い神社と言えば、八坂神社をすぐに思い起こしますが、大将軍神社も歴史の長さでは負けていません。
拝殿の再建が進む境内
大将軍神社は、地下鉄三条京阪駅または京阪電車の三条駅から東に5分ほど歩いた辺りに建っています。
この辺りは、古い建物と近代的な建物が入り混じっており、ちょっと不思議な雰囲気があります。
大将軍神社の南西の鳥居の前にやって来ました。
鳥居をくぐって境内に入ると、中央で拝殿が再建されていました。
大将軍神社の拝殿は、2018年に強風で倒れた御神木が屋根に直撃して倒壊しました。
倒壊直後に大将軍神社に参拝しましたが、ぺしゃんこになった拝殿がとても無残でした。
まずは本殿にお参りをしましょう。
本殿に祀られているのは素戔嗚尊(すさのおのみこと)です。
素戔嗚尊は、厄除のご利益を授けてくれますから、災厄が降りかからないように祈願しておきましょう。
境内の西側にある荒熊稲荷社は、社殿がピカピカですが、じつはこちらも2017年10月の台風で倒壊しています。
拝殿と同じように近くに植えられていたエノキの御神木が強風で根元から倒れ、荒熊稲荷社の社殿を直撃しました。
荒熊稲荷社の再建は早く、2018年に鳥居や祭神を祀る祠が造営されました。
ところが、同年8月に拝殿が倒壊。
大将軍神社は2年連続で風災による大きな被害を受けました。
再建されたばかりの荒熊稲荷社も、2018年の拝殿倒壊の際に鳥居の扁額が歪んでしまい、今は取り外されています。
風災による被害を受けたのは建物だけではありませんでした。
折れた御神木はもちろんのこと、樹齢800年以上と伝えられているイチョウの大樹も、今は枝が伐り落とされ、寂しい姿となっています。
2018年は9月にも台風21号による被害を受けており、イチョウはその時に多くの葉を散らしました。
大将軍神社がある辺りは、かつては鵺(ぬえ)の森と呼ばれており、平安時代後期には、源頼政が鵺退治をしたという伝説が残っています。
その鵺の森を偲ぶイチョウが倒れなかったのは不幸中の幸いではありますが、2年連続の風災は大将軍神社に大きな打撃を与えました。
境内の東側に建つ天満宮。
頭が良くなるようにお願いしておきましょう。
天満宮の隣には、白龍弁財天の社もあります。
青空の下、神馬がりりしく立っています。
境内の片隅では、ひっそりとヒガンバナが咲いていましたよ。
大将軍神社の拝殿が完成し、境内が元の姿に戻るはいつになるのでしょうか。
拝殿の屋根は、形が整っていたので再建は順調に進んでいるように見えましたよ。
なお、大将軍神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。