4月上旬。
京都市右京区に建つ龍安寺を訪れました。
春の龍安寺では、石庭、桜苑、鏡容池(きょうようち)の3ヶ所で桜を楽しむことができます。
もちろん、この時期に龍安寺を訪れたのは、桜を見ることが目的であります。
石庭の桜
龍安寺の最寄り駅は京福電車の龍安寺駅です。
駅からは北に5分ほど歩けば、龍安寺の参道の入り口に到着します。
市バスだと「竜安寺前」で下車してすぐです。
参道を少し歩くと、山門の近くに拝観受付があります。
龍安寺の拝観料は500円です。
拝観料を納め、山門をくぐると左手に鏡容池が見えますが、まずはまっすぐに参道を進み、庫裡(くり)に向かいます。
庫裡の近くでは、ソメイヨシノや枝垂れ桜が美しく咲き、参拝者を出迎えてくれています。
庫裡の玄関で拝観券を提示し、靴を脱ぎ建物内に入ります。
そして、方丈に進みます。
方丈の南側には、虎の子渡しの庭と呼ばれる石庭が配されています。
龍安寺の石庭は、室町時代に造営されたと伝えられていますが、作者など詳しいことはわかっていません。
白砂が敷き詰められた東西25メートル、南北10メートルの空間には15個の石が置かれています。
石庭に置かれた15個の石を同時に見ることは、不可能に近いです。
ドローンを使って空から見下ろせば15個の石を見られますが、龍安寺でのドローンの使用は禁止されています。
石庭を囲む油土塀は、南北で高さが違っています。
これは、石庭をより広く見せるための技法で、北側から南側に向かって油土塀が低くなっています。
石庭の南側には、八重紅枝垂れ桜とソメイヨシノが植えられています。
ソメイヨシノは満開、八重紅枝垂れ桜も満開に近い状態でほぼ見ごろです。
八重紅枝垂れ桜は、かつてはもっと背が高く華やかだったのですが、枯死したため2017年に植え替えられています。
背が低くなって、以前ほどは見ごたえがありませんが、濃いピンク色の花の美しさは先代の八重紅枝垂れ桜と変わりありませんね。
方丈から八重紅枝垂れ桜を見ると1本だけのように思えますが、実は3本植えられているんですよ。
方丈の東側では、侘助椿(わびすけつばき)も、絞りの入った花をたくさん咲かせていました。
庫裡から外に出ます。
庫裡近くの参道では、シャクナゲもきれいに咲いていました。
桜苑の桜
石庭を鑑賞した後は、参道を西に歩きます。
境内の西端には、納骨堂が建っており、その後ろでも、ソメイヨシノや枝垂れ桜が見ごろを迎えていました。
納骨堂の南側には、桜苑があります。
桜苑には、八重紅枝垂れ桜が多く植えられており、こちらも見ごろとなっていました。
背の高い八重紅枝垂れ桜を見上げると、空から紅色の花が降り注いでいるようであります。
桃色の桜と白色の桜もきれいに咲いていました。
桃色の桜の品種はわかりません、
白色の桜は、白妙(しろたえ)でしょうか。
私が龍安寺を訪れた日は、青空が広がり、気持ち良く桜苑でお花見できましたよ。
鏡容池の桜
桜苑から東に進み、鏡容池の西側にやってきました。
ヤマザクラが満開ですね。
花が散り始めていましたが、まだまだ見ごろを保っています。
鏡容池の南側の参道を東に向かって歩きます。
所々で、雪柳が真っ白な花を咲かせています。
雪柳の後ろのヤマザクラは、花がかなり散っており、そろそろ見ごろを終えようとしていました。
鏡容池の南東にやって来ました。
ソメイヨシノが見事に咲いています。
満開も満開、まさに見ごろの最盛期です。
龍安寺は、石庭の八重紅枝垂れ桜が見ごろの時期に訪れると、ソメイヨシノが見ごろ過ぎになることがあります。
また、ソメイヨシノが見ごろだと、八重紅枝垂れ桜が咲き始めだったりするので、ソメイヨシノと八重紅枝垂れ桜の両方が見ごろの時期に訪れるのは意外と難しいのです。
辨天島に渡り、鏡容池をぐるっと眺めます。
先ほど見た南東のソメイヨシノは、辨天島から見ても美しいです。
石庭、桜苑、鏡容池で桜を十分に楽しんだので、そろそろ龍安寺から出ましょう。
ソメイヨシノは、4月10日頃までは見ごろを保っていそうです。
八重紅枝垂れ桜は、4月14日までは持ちそうに思えます。
他にも、遅咲きの八重桜がチラホラと植えられているので、龍安寺では4月20日頃までは桜を楽しめそうですよ。
カエデの新緑も美しかったです。
なお、龍安寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。