秋の行楽シーズンに多くの観光客や旅行者の方が訪れる東山。
東山には紅葉の名所が数多くあり、1日で全てを見て廻るのは難しいですね。
そのため、1日で巡る紅葉の名所は3ヶ所程度にとどめ、それぞれを時間をかけてじっくりと観賞するのがおすすめです。
例えば、青蓮院(しょうれんいん)に紅葉を見に行った場合は、近くの知恩院や建仁寺に訪れると時間を有効に使えて良いですね。
青蓮院
京都駅から青蓮院に行くには、地下鉄に乗車して東山駅で下車します。
東山駅からは、三条通を東に3分ほど進み、途中で神宮道を南に曲がり5分ほど歩くと大きなクスノキが植えられた敷地が見えてきます。
そこが、青蓮院の入り口です。
青蓮院は、代々皇室関係者が住持をつとめてきた門跡寺院で、格式の高いお寺です。
そのためか、建物内から眺める紅葉風景にも、どことなく気品を感じます。
青蓮院には、相阿弥作と伝わる築山泉水庭(つきやませんすいてい)と小堀遠州作と伝わる霧島の庭があります。
築山泉水庭は、山のふもとに池があり、その周囲にカエデが植えられていて、秋には真っ赤なモミジと山の緑が混ざり合った風景を見せてくれます。
また、霧島の庭にもカエデが多く植えられており、太陽光が差し込むとオレンジ色の幻想的な空間に変化します。
山の上から境内を見下ろすこともできますし、京都市街を眺めることもできますよ。
東山で風雅な紅葉狩りをしたい方は、青蓮院に足を運ぶのがおすすめです。
なお、青蓮院の拝観料は600円です。
知恩院
青蓮院を出て、さらに南に3分ほど歩くと、大きな三門がとても目立つ知恩院の前に到着します。
知恩院は、境内が広く、いたるところで紅葉を見ることができます。
紅葉が見られるのは、黒門付近、経蔵付近、智慧乃道、勢至堂付近、大鐘楼付近です。
特に勢至堂付近は、山の中腹にあって日当たりが良いためか、鮮やかな紅葉を見られます。
他に友禅苑や方丈庭園でも紅葉を観賞できます。
知恩院は境内に入るのは無料です。
庭園拝観は、友禅苑が300円、方丈庭園が400円です。
友禅苑と方丈庭園の共通券だと500円ですから、こちらを購入するのがおすすめです。
三門から見下ろす友禅苑の紅葉も見事ですから、三門の特別公開が行われている場合には拝観しておきたいですね。
また、ライトアップされた紅葉もきれいですから、日中に参拝できない場合は夜間拝観に訪れると良いでしょう。
なお、2024年の夜間拝観は11月14日から12月1日までで、夜間拝観料は800円です。
- 紅葉の見ごろが続く知恩院・2023年
- 知恩院で見ごろを保つ紅葉・2022年
- 知恩院で見ごろを保つ紅葉・2020年
- 知恩院の紅葉ライトアップ・2018年
- 知恩院の勢至堂近くで見ごろを迎えた紅葉・2016年
建仁寺
知恩院の次は、南西に10分ほど歩き、祇園の繁華街を抜けて建仁寺に向かいます。
建仁寺は京都最古の禅寺です。
境内には、法堂(はっとう)の左右、三門付近、勅使門付近にカエデが多く植えられています。
特に美しい紅葉を見られるのが、本坊中庭にある潮音庭です。
コケが敷き詰められた庭園の中央に三尊石が配され、周囲にカエデが植えられています。
秋が深まると、カエデが赤色やオレンジ色に染まり、緑色のコケのおかげで、モミジがより鮮やかに見えます。
方丈北側の枯山水庭園と一緒に見る紅葉も見事ですね。
建仁寺は、境内に入るのは無料ですが、潮音庭の拝観には800円が必要です。
青蓮院、知恩院、建仁寺の拝観時間は各1時間程度です。
各寺院の移動時間が合計で30分、昼食を1時間、京都駅との往復が1時間なので、3ヶ所すべての拝観を終えて京都駅に戻るには6時間くらいかかります。
各寺院の拝観時間を短縮すれば5時間程度で済みそうです。
建仁寺の拝観を終えた後は、市バスに乗車するのが便利ですが、祇園の町並みを眺めながら北に歩き、三条京阪駅から地下鉄に乗車するのも良いでしょう。