JR東福寺駅から東に5分ほど歩くと東福寺の参道が現れます。
東福寺は、秋になると、多くの観光客の方が紅葉狩りに訪れます。
JR東福寺駅を出て東に行く人全員が、東福寺に向かうように見えますが、中には、東福寺よりもさらに東に向かう人たちもいます。
この人たちが目当てにしているのは、御寺(みてら)と呼ばれる泉涌寺(せんにゅうじ)です。
山に囲まれた境内
泉涌寺も秋は紅葉が美しいお寺です。
ただ、東福寺ほど有名ではないため、ここまで訪れる人は少なめです。
長い参道を進み、泉涌寺の大門に到着。
この大門をくぐった右側に拝観受付があります。
拝観料は500円です。
泉涌寺の境内は、他のお寺とは少し違っています。
多くのお寺では、門の奥は平たんだったり、石段を上るようになっているのですが、泉涌寺の場合は、坂下に境内が広がっています。
こういった造りになっているため、境内は、四方を山に囲まれ、まるで自然の中に入ったような感覚になります。
近くには、交通量の多い道路があるにもかかわらず、境内はとても静かです。
坂下に来ると、仏殿と舎利殿が整然と並んでいます。
まずは仏殿にお参り。
境内の北側には、菊も展示されていましたよ。
御座所庭園
境内の東奥に進むと庭園の入口があります。
門をくぐると、月輪未生流(つきのわみしょうりゅう)の活花が白砂の上に展示されていました。
この日は、本坊で月輪未生流の活花がたくさん展示されていましたよ。
庭園を鑑賞するには、玄関でさらに300円の拝観料を納める必要があります。
境内に入るのに500円を納めているので、割高感は否めません。
靴を脱ぎ本坊内に入ります。
庭園は、本坊とつながっている御座所という建物の前にあり、御座所庭園と呼ばれています。
縁側に進むと、良い感じでカエデの葉が色付いていました。
紅葉は、奥から手前に向かって進んでいるようですね。
真っ赤なモミジとオレンジ色のモミジが混ざっているのが、とてもきれいです。
泉涌寺が御寺と呼ばれるのは、皇室と深い関係にあることが理由です。
天皇陛下も行幸されており、その時の写真が御座所に展示されていましたよ。
庭園は、御座所の南側から東側にL字形に造られています。
南側の方が紅葉の進みが早いようですが、東側もオレンジ色に色付いていましたよ。
そのオレンジ色のモミジに日差しが当たると金色に輝きだします。
御座所庭園のモミジは、全体的に明るい色付きで、あまりくすんだ感じがありませんでした。
300円納めて拝観した甲斐がありましたね。
建物内には、狩野派の襖絵なども展示されているので、こういった宝物に興味がある方も御座所庭園を拝観されると良いのではないでしょうか。
境内の紅葉
御座所庭園を出た後は、境内を散策。
境内にはあまり紅葉がありませんね。
御座所庭園の南にある月輪陵の入口に色付き始めの紅葉を発見しました。
ここは日当たりが悪いせいか、あまり発色が良くないですね。
月輪陵には、歴代の天皇が眠っています。
泉涌寺と縁の深い後水尾天皇もここに眠っています。
月輪陵からは、塀越しに御座所庭園が少しだけ見えます。
モミジも見えるので、ここで紅葉の色付き具合を確認してから御座所庭園を拝観するかどうか決めてもいいですね。
ただ、ここまで来るのに拝観料500円を納めていますので、紅葉の状態に関係なく御座所庭園も鑑賞しておく方が、再度訪れることと比較すると経済的ではあります。
仏殿の南にある泉涌水屋形の近くにあるカエデも色付き始めていましたよ。
なお、泉涌寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。