京都市左京区の観光地大原には、秋に紅葉と桜を同時に観賞できるお寺があります。
そのお寺の名は実光院といいます。
京都バスの大原バス停から東に15分ほど歩いて実光院に到着。
契心園を彩る植物たち
紅葉シーズンのため、大原はどこも観光客の方でいっぱい。
実光院の門も、多くの方がくぐっていきます。
実光院の拝観料は700円と少々高めですが、その代わり、抹茶とお菓子をいただけます。
まずは客殿の抹茶席で庭園を鑑賞。
しばらくすると抹茶とお菓子が運ばれてきます。
実光院の庭園は契心園と呼ばれる池泉回遊式庭園です。
客殿からは庭園中央の池が見えにくいのですが、紅葉は眺めることができます。
抹茶とお菓子をいただいた後は、庭園の散策です。
黄色く色付き始めた紅葉と見ごろを迎えた紅葉が並んでいます。
境内の端にある井戸の上には真っ赤なモミジ。背の低い木ですが、葉の色は鮮やかです。
庭には柿の木も植えられています。
枝には大きな柿の実がたくさん成っていました。
お目当ての秋に咲く桜は、池のほとりに植えられています。
不断桜という名で、10月頃から翌年の春まで花が咲き続けるそうです。
写真で見ると、枝ばかりに見えますが、近くで見るとしっかりと花が咲いているのがわかります。
とても小さな花で、冬には寒さで散ってしまいそうなほど、か弱く見えるのですが、散ることなく春まで咲き続けるとは、なんというたくましさ。
そして紅葉と桜を同時に観賞。
まるで盆と正月が一緒に来たような、いや、春と秋が同時にやってきたような光景です。
他にも池の周囲には、白い花をつけた椿や紫色の実をつけた木などが植えられており、庭園内は様々な色の植物でにぎやかでした。
青空を背景に建つ茶室もさわやかです。
実光院の庭園は、それほど大きいというわけではありませんでしたが、見る角度によってモミジが違った表情を見せてくれるので、何度もぐるぐると廻ってしまいました。
また、庭園から望む大原の風景も見事でした。
いつまでも庭園内を散策していたかったのですが、あまり長い時間居続けると他の拝観者の方に迷惑なので、30分ほどで実光院の庭園から出ました。
帰りに玄関付近で見つけたナンテン千両。
黄色い実を見ていると、数の子を思い出してしまいます。
紅葉が終わると正月はすぐそこですね。