京都市西京区の小塩に十輪寺という紅葉の名所があります。
11月21日。
そろそろ紅葉が良い感じで色付いているだろうと思い、参拝してきました。
暖かい日が続いたため色付きが良くない
十輪寺に行くには、JR向日町駅から阪急バスに乗車し「小塩」で下車します。
バス停の隣に建っているので、迷うことはありません。
入口の石段を上っていき、山門をくぐり拝観受付へ。
拝観料は400円です。
お寺の方が、今年の紅葉の状況を教えてくれたのですが、どうやら、あまり色付きが良くないとのこと。
やはり、暖かすぎる気候が原因のようです。
とは言え、ここまで来て紅葉を観ずに引き返すわけにはいきません。
とにかく、まずは境内に入ることに。
確かに境内に入ってすぐの印象は、あまり色付いていないといった感じです。
十輪寺の創建は、嘉祥3年(850年)。
染殿皇后こと藤原明子(ふじわらのあきらけいこ)が、安産祈願のために創建したと伝えられています。
この時の安産祈願で無事に誕生したのが、清和天皇です。
本尊の延命地蔵菩薩を祀る本堂にお参り。
本堂付近のカエデは、やはり色付きが悪いですね。
下の写真の右上に写っている鮮やかなモミジは鐘楼付近のカエデです。
ちなみに鐘楼に吊るされている鐘は、不迷梵鐘(まよわずのかね)といいます。
境内で、一際目立つカエデは、「なりひらもみじ」といいます。
十輪寺は、平安時代の歌人で、伊勢物語の主人公の在原業平(ありわらなりひら)が晩年に隠棲した地です。
そのため、当寺は、なりひら寺とも呼ばれています。
拝観受付時にお寺の方から教えていただいた紅葉が一番きれいに見える場所から撮影してみました。
右手前のなりひらもみじと一番奥の黄色く色付いたイチョウ、両方の間にあるカエデ。
例年なら、モミジのコントラストがとても美しいのだそうですが、今年はやはり色付きが良くないようです。
なりひらもみじが、もっと鮮やかな赤色に紅葉していると、また違って見えるんでしょうね。
境内の裏山には、在原業平ゆかりの塩釜の跡があります。
そこから、境内を見下ろす眺めは、なかなか見事です。
椅子が置いてあったので、しばらくこの眺めをひとり静かに味わいました。
拝観終了後は、入口とは別の参道を通って、十輪寺を後にしました。
こちらの参道にもたくさんのカエデが植えられていて、オレンジ色や赤色に色付いていました。