5月上旬に京都市東山区の泉山(せんざん)にある今熊野観音寺に参拝した後、同じ泉山にある来迎院(らいごういん)にも参拝しました。
来迎院は、泉涌寺(せんにゅうじ)の塔頭(たっちゅう)で、泉山七福神の布袋尊を祀っています。
来迎院も、今の時期は新緑がきれいですね。
新緑に覆われた境内
来迎院には、JRまたは京阪電車の東福寺駅から東に約18分歩くと到着します。
今熊野観音寺からは、南に徒歩約3分です。
来迎院の山門の前にやって来ると、カエデの若葉が美しい黄緑色に輝いていました。
山門をくぐった先の境内も新緑がいっぱい。
石碑までもが黄緑色に見えます。
まずは本堂にお参りをしましょう。
来迎院は、藤原信房が泉涌寺第4世の月翁(がつおう)和尚に帰依して建立したのが始まりと伝えられています。
本堂の南側には、お大師さまがいらっしゃり、その横には、祈願の御石と呼ばれる石がたくさん積まれています。
願い事を書いた御石を持ってお大師さまの周りを3回巡り、その後に前にある石碑の梵字に御石を当てて祈念してから納めます。
お大師さまの近くの祠には、弘法大師空海が仏具の一種である独鈷(どっこ)をもってうがったと伝えられている独鈷水がありますよ。
独鈷水の祠から石段を上って行くと荒神堂が建っています。
中には、木造の荒神坐像とその護法神五躯が安置されています。
いずれも鎌倉時代の作で重要文化財に指定されています。
来迎院の荒神坐像は、胞衣(えな)荒神とも呼ばれており、極彩色の玉眼に唐風の衣冠束帯を身につけた珍しいお姿をしているそうですが、荒神堂の戸が閉まっているので拝むことはできません。
荒神堂の近くには、石でできた宝船があり、その中には無数の布袋さまが奉納されています。
倒れている布袋さまも見られます。
これだけたくさん奉納されると、すべての布袋さまを立たせることができないのでしょうね。
荒神堂の北には鎮守社も建っていますよ。
石段上から見下ろす境内。
緑に囲まれた境内は参拝者がほとんどおらず、とても静かでした。
来迎院は、忠臣蔵でおなじみの大石内蔵助と縁があり、茶室の含翠軒(がんすいけん)は彼が建てたと伝えられています。
また、池泉回遊式庭園の含翠の庭もあるのですが、まだ拝観したことはありません。
いつも、また今度拝観しようと思うのですが、次に参拝した時にはすっかり忘れて帰るんですよね。
カエデがたくさん植えられているので、新緑と紅葉の時期に拝観するときれいな景色が見られそうです。
この後は、善能寺に参拝します。
なお、来迎院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。