4月に京都市東山区の今熊野観音寺に参拝する前に瀧尾神社を訪れました。
現在、瀧尾神社では、本殿が修復工事中です。
本殿が宙に浮いているとの情報を得たので、今回立ち寄ってみることにしました。
このような本殿の姿は、なかなか見ることができませんから、今のうちに見ておこうと思った次第です。
宙に浮いた本殿
瀧尾神社の最寄り駅は、JR、京阪電車ともに東福寺駅です。
駅からは、北に3分ほど歩くと瀧尾神社に到着します。
境内はコンビニ1つ分程度の広さです。
中央に拝殿が建ち、その北側に本殿が建っています。
本殿の前には、工事中の柵が設置されてあり、お参りできなくなっています。
柵の外側から本殿を見ると、全体がまとめて宙に浮いているのがわかります。
このような姿は滅多に見られませんね。
瀧尾神社の主祭神は、大己貴命(おおなむちのみこと)で、他に大黒天(大国主命)、弁財天、毘沙門天の3神も祀られています。
創建年代はわかっていません。
もとは、洛東聾ノ谷にあった武鵜社(たけうのやしろ)が、応仁の乱(1467年)で焼失し、日吉坂に移転して多景社と改称しました。
そして、天正14年(1586年)に豊臣秀吉が方広寺大仏殿を建立する際、現在地に移転してきました。
現在の社名である瀧尾神社に改称されたのは、江戸時代の宝永年間(1704-1711年)です。
工事が行われている本殿は、北山貴船奥院御社の旧殿を移築し、一部改修したものとのことですから、もともとは左京区の貴船神社にあった建物なんですね。
また、現在の社殿は、天保10年(1839年)から翌11年にかけて、大丸の創業家である下村家により整備されました。
大丸の歴史の長さにも驚かされます。
瀧尾神社の本殿の修復工事は、いつまで行われるのかはわかりません。
境内のどこかに工事の日程が書いてあったのでしょうが、確認していません。
このような工事が行われていくから、古い神社が、いつまでも残っていくのでしょう。
瀧尾神社は、あまり有名な神社ではないですが、紅葉の名所として知られる東福寺から近いので、観光で東福寺に訪れた際に瀧尾神社にもお参りをすると良いでしょう。
本殿の他にも、天井に龍が彫られた拝殿が有名ですから、参拝した時には、見ておきたいですね。
また、本殿の工事が完了した後に瀧尾神社を訪れてみましょう。