2月8日。
京都市下京区に建つ上徳寺に参拝しました。
上徳寺には、子授けで有名な世継地蔵が祀られており、毎年2月8日に世継地蔵尊大祭が催されます。
世継地蔵尊大祭は、午前10時から十種福祈願法会、午後2時から紫灯護摩供養が行われ、私は紫灯護摩供養が始まる30分ほど前に上徳寺を訪れました。
酒粕汁と多幸焼
上徳寺は、地下鉄五条駅から東に徒歩約7分の場所に建っています。
京阪電車の場合は、清水五条駅から西に徒歩約5分ですね。
富小路五条の交差点の南側にやって来ると、多くの参拝者が上徳寺の山門の前に並んでいました。
世継地蔵尊大祭では、酒粕汁と多幸焼と呼ばれるたこ焼きの接待が行われますが、山門前の列は多幸焼を待つ人の列でした。
山門をくぐり境内に入ります。
本堂前では、紫灯護摩供養の準備が終わっており、あとは午後2時になるのを待つだけの状態でした。
境内の奥の地蔵堂にお参りをしましょう。
地蔵堂には、多くの絵馬が奉納されていましたよ。
地蔵堂の近くで、酒粕汁をいただきました。
酒粕の香りがきつめで、体の中から温まることができましたよ。
酒粕汁の次は、多幸焼もいただきました。
多幸焼は、やや辛かったため、こちらも食べ終わった後に体が温まりましたよ。
2月8日は、1億日分の功徳を授かれる一億劫日功徳日にあたり、上徳寺では、地蔵尊十種福御宝札を授与しています。
地蔵尊十種福御宝札は、立春を迎え、その住んでいるところに貼り1年の御守護を記念するものだそうです。
ちなみに十種福は、以下のとおりです。
- 世継ぎが授かり相続する。
- お産が軽い。
- 身体丈夫で欠けるところがない。
- あらゆる病いを除く。
- 長生する。
- 賢くなる。
- 財宝ができる。
- 人々に好かれ敬われる。
- 穀物がよく実る。
- 神仏の加護がある。
紫灯護摩供養
午後2時となり、紫灯護摩供養の開始です。
お坊さんたちが、地蔵堂の前で祈願しています。
そして、地蔵堂を1周した後、本堂前へと移動します。
本堂前に整列した後、山伏姿のお坊さんが、6方向に矢を放ちます。
矢を放った後は、いよいよ護摩木に点火です。
点火された護摩木からは、少しずつ煙が上り始めます。
そして、火が強くなると本堂前が白い煙で視界不良となりました。
風向きが変わり、煙がこちらに向かってくると目が痛くなります。
功徳を授かるためには、この煙にも耐えなければならないのでしょうか。
炎が強くなってきたところで、参拝者が奉納した木札が火の中に入れられます。
すると、炎がさらに勢いを増し、火の粉まで飛ぶようになりました。
私の方向にまで火の粉が飛んできたので、服が焦げないように風下へと移動します。
火の勢いは、どんどん強くなり、真っ赤な炎が大きくなっていきます。
そして、中の木札も真っ黒になっていきます。
この日は、最高気温が10度未満の寒い日でしたが、紫灯護摩供養の間は、燃え盛る炎のおかげで、とても温かかったです。
七福神とねがいの塔
紫灯護摩供養の終了後、地蔵堂の裏側にやって来ました。
こちらには、アンパンマンなどのぬいぐるみがたくさん奉納されていましたよ。
地蔵堂の西側には、背の低い七福神も勢揃いしていました。
上徳寺の七福神は、幸福をもたらす七福神と呼ばれています。
左から布袋尊、寿老神、福禄寿神、弁財天、毘沙門天、大黒天、ゑびす神です。
2月8日に七福神にもお参りをしておけば、さらに良いことがありそうですね。
ちなみにゑびすさまの右隣りには、少し大きな大黒さまがいらっしゃいましたよ。
七福神の南側に建つ宝篋印塔は、「ねがいの塔」と呼ばれています。
ねがいの塔は、この世のご利益(諸願成就)を叶えてくれる塔とのこと。
心を静めて塔の前に立ち、願いを念じて塔を右回りに3回廻ってお参りをします。
私も、3回廻ってお願いをしておきましたよ。
いつもは参拝者がほとんどいない上徳寺ですが、2月8日は、多くの人で境内が賑やかでした。
地元の方だけでなく、遠方からお越しの方もいたのではないでしょうか。
紫灯護摩供養が終わり、境内から人が減り始めてきたので、私もそろそろ上徳寺を出ることにしましょう。
また、機会があれば、上徳寺にお参りしたいですね。
なお、上徳寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。