11月下旬に京都市左京区の和中庵の秋の特別公開を見た後、そこから北に5分ほど歩き安楽寺にやって来ました。
安楽寺は、通常非公開のお寺なのですが、11月の土、日、祝日、12月上旬の土日に一般公開が行われます。
2018年の秋は、平日にも一般公開が実施されており、今までよりも参拝しやすくなっていますね。
安楽寺は、カエデが多く植えられているお寺なので、一般公開が行われる時期にきれいな紅葉を見ることができます。
地蔵堂と本堂にお参り
安楽寺は、市バス停「錦林車庫前」から東に徒歩約5分の場所に建っています。
参道の前にやって来ると、紅葉が見ごろを迎えていました。
安楽寺は、参道の紅葉も美しいため、ここで記念撮影をしていく旅行者や観光客の方も多いですね。
また、見事な散り紅葉を見ることができるので、12月に入ってから訪れるのもおすすめです。
石段上に建つ茅葺屋根の山門をくぐると左手に拝観受付があります。
拝観料は500円です。
最初に地蔵堂にお参りをするようにとの案内があったので、境内北西の地蔵堂へ。
地蔵堂近くの紅葉も見ごろですね。
それでは、お参りをしましょう。
続いて本堂に上がってお参りです。
本堂の中では、安楽寺の由来について解説してもらえます。
安楽寺は、山号を住蓮山と言う浄土宗のお寺です。
鎌倉時代初期に法然上人の弟子であった住蓮と安楽が、ここより南東に鹿ケ谷草庵を結んだのが当寺の始まりです。
しかし、住蓮と安楽は、後鳥羽上皇の女官であった松虫と鈴虫が御所を抜け出し、鹿ケ谷草庵で出家しようとしたことから死罪になりました。
また、師匠の法然上人と浄土真宗の開祖親鸞聖人も流罪となります。
世に言う建永の法難です。
流罪地から帰京した法然上人は、住蓮と安楽の菩提を弔うため鹿ケ谷草庵を復興し、住蓮山安楽寺と名付けました。
そして、天文年間(1532-1555年)の末、現在に本堂が再建されます。
本堂内には、阿弥陀如来像、法然上人像、親鸞聖人像などが安置されています。
また、親鸞聖人が流罪地に向かう際に使った傘と杖も展示されていましたよ。
庭園の紅葉
本堂にお参りを済ませた後は、東隣に建つ書院に向かいます。
本堂と書院の間の中庭では、カエデがオレンジ色に染まっていました。
書院からは東側に設けられた庭園を鑑賞できます。
サツキの刈込の奥にカエデが植えられており、ちょうど紅葉が見ごろとなっていました。
書院の縁側から眺める庭園。
サツキが咲く5月下旬から6月上旬の土日にも、安楽寺は一般公開されますよ。
書院の南側には、客殿が建ちカフェとなっています。
時間がある方は、カフェでお茶を飲みながら庭園を鑑賞するのも良いですね。
客殿に向かう廊下から見る書院と紅葉もきれいでしたよ。
参道脇では、センリョウが赤い実を付けていました。
境内全体も紅葉が見ごろに入っていますが、12月初旬にかけてもっと赤くなりそうです。
安楽寺の紅葉を十分に楽しんだので、境内から出ることに。
山門越しに見るモミジも、西日を浴びて透き通るように輝いていましたよ。
山門の外に出ると、来るときよりも多くの観光客の方々が参道で記念撮影をしていました。
モミジが散るまで、山門前は多く人で賑わいそうです。
なお、安楽寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。