京都市伏見区に金札宮(きんさつぐう)という神社が建っています。
その社名を聞くだけでも福をもたらしてくれそうな感じがします。
金札宮の創建は、天平勝宝2年(750年)と伝えられていますから、京都の中でもかなり古い神社と言えます。
中央にクロガネモチが植えられている境内
金札宮は、京阪電車か近鉄電車の丹波橋駅から南西に10分ほど歩いた辺りに建っています。
正面には、名水金運清水が湧き出ている大黒寺があります。
金札宮の鳥居の前に到着。
古びた感じの石造りの鳥居の先に門があり、それをくぐって境内に入ります。
境内はそれほど広くはありません。
車やバイクが何台も駐車されていますね。
駐車場として貸し出しているのでしょうか。
境内の中央に植えられている巨木は、クロガネモチの木です。
クロガネモチに関する記録は神社に残っていないそうです。
でも、説明書によると、宝暦4年(1754年)に出版された「山城名跡巡行志・第五」の金札宮の項に「神木尚存ス」との記述があることから、この木ではないかと思われています。
なお、金札宮のクロガネモチは、秀麗な樹形を持つ古木として貴重であることから、昭和59年(1984年)6月1日に京都市の指定天然記念物に指定されています。
クロガネモチの後ろに建つ拝殿。
拝殿の真ん中を通り、本殿へと向かいます。
1200年前、平安遷都をした桓武天皇が伏見の里に神社建立の勅使を遣わしたところ、天から金札が降ってきたので、それを見たところ「伊勢大明神の流れを絶やさぬため天太玉命(あめのふとだまのみこと)を祀るように」との神託が金文字で書かれていたそうです。
この故事が本当かどうかはわかりませんが、なかなか縁起の良さそうな話ですね。
本殿脇には恵比須さまがいらっしゃいました。
福が来るようにしっかりとお参りしておきましょう。
金札宮の境内には、いくつか末社もありました。
こちらは、公岡稲荷大明神を祀っている社です。
小さな祠が2つ並んでいます。
左が恵比須社で、右が金刀比羅社です。
下の写真に写っているのは常盤稲荷社です。
お稲荷さんが多いですね。
こちらは橋吉稲荷社です。
金札宮は、五穀豊育、火難除去、家運隆昌のご利益があるそうですが、末社に恵比須社やお稲荷さんがあることから、商売繁盛や福徳財運のご利益も授かれそうですね。
なお、金札宮の詳細については以下のページを参考にしてみてください。