毎年2月3日は、京都の各地で節分祭が催されます。
節分祭が有名なお寺や神社はたくさんあり、左京区の聖護院門跡(しょうごいんもんぜき)の節分会もそのうちのひとつです。
追儺式(ついなしき)が午後1時から行われるということだったので、それより15分ほど前に聖護院に到着し、しばらく待つことに。
甘酒の無料接待
門をくぐって境内に入ると、左手で甘酒の無料接待が行われていました。
節分の楽しみのひとつが、こういった無料接待なんですよね。
2014年の節分の日は、曇ってはいたものの、春のような陽気。
普段なら、寒さを我慢しながら各地の節分祭を見に行くのですが、今年は、少し暑いくらいでしたね。
甘酒をいただき、休憩所の中へ。
甘さはやや控え目。
後味が、のどに残らないちょうど良い甘味です。
甘酒を飲むとお腹の中から温かくなってきますね。
今年は気温が高かったので、飲み終わった時は、少し汗をかきましたよ。
追儺式
甘酒をいただいた後は、追儺式が行われる宸殿へ。
すでにたくさんの人で、宸殿の前は埋め尽くされています。
お寺の方が、追儺式の説明や注意事項を説明されています。
午後1時を少し回った頃、法螺貝の音が聞こえてきました。
追儺式の始まりです。
聖護院は修験宗のお寺なので、武蔵坊弁慶のような体格のいい山伏の方が、法螺貝を吹いています。
法螺貝を吹く山伏の後から、年男と年女の方40名以上が、宸殿へと入っていきます。
その後に偉いお坊さんが続き、建物内で粛々と行事が執り行われます。
外で観覧している人には、中の様子がわかりにくいですね。
鬼の登場
年男と年女の方たちが、豆が入った枡を持って整列。
いよいよ鬼の登場です。
最初に現れた鬼は黄鬼。
金棒をグルグル振り回しながら宸殿にやってきます。
続いては赤鬼の登場です。
こちらは、宸殿の東に建つ本堂から現れました。
両手を高々と上げて威嚇しています。
さらに青鬼も宸殿の西側から登場。
3匹の鬼たちが、宸殿で暴れまわります。
その鬼たちに向かって、年男と年女の方たちが、豆を投げつけます。
中には、力強く投げつけている方もいましたよ。
これは、鬼も痛そうです。
さらに修験者が鬼たちに呪法をかけます。
ひるんでは立ち向かい、ひるんでは立ち向かいする鬼たち。
なかなか観念しませんね。
しかし、豆攻撃と呪法によって、遂に鬼たちは屈服。
見事、鬼を退治できました。
豆まき
鬼を退治したところで、参拝者お待ちかねの豆まきの開始です。
合図の鐘が打ち鳴らされる前に福豆が投げられるというハプニングがありましたが、仕切り直して、一斉に豆がまかれ始めました。
聖護院では、福豆を8千個用意しているとのこと。
そして、2月3日には5千個がまかれました。
参拝者の数からすると、必ず全員に行き渡り、お釣りがくる個数です。
追儺式が始まる前の説明では、ひとりでたくさん取らないようにという注意がありました。
なので、心に鬼が出ないように譲り合ったり、分け合ったりしながら、豆まきには参加しましょう。
先ほど退治された赤鬼が本堂から豆をまいています。
鬼が豆をまくとは、おもしろいですね。
黄鬼も青鬼も豆まきには参加していましたよ。
さすがに5千個もの豆がまかれると、境内は大賑わい。
豆まきの時間は10分程度だったでしょうか。
おそらく、皆さん、福豆をひとつは取ることができたことでしょう。
私は4個受け取り、そのうち2個を他の方に譲って、残りを自宅に持ち帰りました。
万が一、福豆を取れなくても、出口で1個もらえるようになっているので、手ぶらで帰宅ということはないので、安心して豆まきに参加できますよ。
なお、聖護院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。