京都市上京区にある京都府庁では、春に旧本館が一般公開されます。
特に見ておきたいのが、中庭に植えられている桜です。
今回、初めて京都府庁旧本館に訪れたわけですが、なかなか良いお花見ができましたよ。
風に舞う容保桜
京都府庁は、地下鉄丸太町駅から北西に10分ほど歩いた辺りに建っています。
晴天に映える旧本館を見ていると、文明開化の香りがしてきますね。
旧本館の玄関でいろいろと案内をいただき、中庭へ進みます。
残念なことに中央に植えられている大きな枝垂れ桜は、完全に散っていました。
4月4日に訪れたのですが、遅すぎたようです。
中庭の西に植えられている容保桜(かたもりざくら)も散り始めていました。
容保桜は、一見すると山桜のようですが、桜守の佐野藤右衛門さんの説明書によると、山桜と大島桜の特徴を併せ持つ珍種だそうです。
時折吹く風にひらひらと散る容保桜。
その景色も風情がありましたよ。
京都府庁は、幕末に京都守護職上屋敷が置かれた場所です。
守護職の任についたのは、会津藩主の松平容保(まつだいらかたもり)でした。
容保桜という名は、佐野藤右衛門さんが、松平容保の名から付けたものだそうです。
なお、会津藩と京都との関係については以下の過去記事に書いていますので、ご覧になってください。
容保桜の隣では、大島桜が満開となっていました。
容保桜も大島桜もよく似ていますが、大島桜の方が色が白いですね。
一際目立つ八重紅枝垂れ桜
私が訪れた時に異彩を放っていたのが、八重紅枝垂れ桜でした。
とても大きな桜で、ちょうど見ごろを迎えていましたよ。
濃いピンク色の花が、旧本館の壁の色とよく似合っています。
八重紅枝垂れ桜の正面にも枝垂れ桜が植えられていましたが、こちらは色が抜けてきており、後半戦といった感じでした。
中庭を散策した後は、旧本館の2階へ。
各部屋には、歴代の府知事の写真など、京都府庁ゆかりの品々が展示されていました。
府知事の写真の中に西郷隆盛の子供もいるか探してみたのですがありませんでした。よくよく考えると、西郷隆盛の子供は京都市長でしたね。
2階の窓から見た容保桜。
上から見下ろすと、かなり散っているのがわかりますね。
八重紅枝垂れ桜は上から見ても満開。
他の拝観者の方たちも、この窓から八重紅枝垂れ桜を見て、うっとりとしていましたよ。