9月上旬。
京都市東山区に建つ豊国神社(とよくにじんじゃ)に参拝しました。
豊国神社は、その名からも連想できるように豊臣秀吉を祀っています。
日本史上、最も出世した人物であることから出世開運のご利益が有名ですね。
正面通で咲くサルスベリ
豊国神社には、京阪電車の七条駅から北東に約7分歩くと到着します。
市バス停「博物館三十三間堂前」からだと北に徒歩約5分です。
豊国神社の前にある正面通にやって来ると、その中央でサルスベリがピンク色の花をたくさん咲かせていました。

正面通のサルスベリ
夏の花であるサルスベリは花期が長く、「百日紅」と表記されるように100日くらい花を咲かせます。
そろそろ京都のサルスベリは終盤に入ってきており、正面通でも、数本植えられているサルスベリのうち、きれいに咲いていたのは上の写真の1本だけでした。
他のサルスベリは、枝先にピンポン玉くらいの花を残しているだけとなり、京都の夏が終わりに向かっているのを感じます。
正面通沿いの公園では、白色のサルスベリも咲いていましたよ。

公園のサルスベリ
こちらは花数が多めでしたが、曇っていたので、白色が雲と同化して花が見づらい写真になってしまいました。
公園では同じく夏の花のムクゲも咲いていましたよ。

ムクゲ
少し変化が見られる境内
正面通に面して立つ石造りの鳥居をくぐって豊国神社に入りましょう。

鳥居
9月に入っても真夏日や猛暑日が続いていることから、京都を訪れる旅行者や観光客の方は少なく、豊国神社の境内も閑散としたものです。

境内
まずは手水舎で手を清めましょう。
手水鉢には蓋が置かれており、一見すると水が使えないのかと思ってしまいますが、蓋の上のひょうたんの先からちょろちょろと水が流れているので、手を清めることができます。

手水鉢
新型コロナウイルスの流行以降、多くの神社やお寺で柄杓が撤去されるようになり、流行が治まっても柄杓を戻していないところが見られます。
豊国神社もそうですね。
自動で水が流れるようにしたので、わざわざ柄杓を戻す理由がないのかもしれません。
手水舎の近くには、神社の案内板が設置されていました。

案内板
画面に触れると、境内の建物や祈祷の案内などが表示される仕組みになっていますよ。
最近、このようなタッチパネル式の案内板を京都の神社で見かけるようになっていますね。
左京区の下鴨神社にも似たような案内板があります。
石畳の参道の先に建つ唐門。

唐門
国宝三唐門の一つに数えられていますよ。
豊国神社は参拝するのに拝観料の類は必要なく、国宝の唐門を見放題です。
国宝と聞くと、博物館や美術館で入場料を払わないと見られないものだと思われがちですが、京都では無料で見られる寺社がいくつもあります。
当たり前のように建っているので、「これが国宝なの?」と驚くこともありますね。
唐門の前から本殿にお参りをしましょう。

拝殿
上の写真に写っているのは拝殿で、その奥の本殿が建っています。
正月三箇日に参拝すると、本殿の前に進めますよ。
唐門の前には、「貞照神社御鎮座百年祭斎行」の案内が出ていました。
令和7年(2025年)11月に斎行されるそうです。
貞照神社は、本殿の南側に建っており、豊臣秀吉の正室の北政所(きたのまんどころ)を祀っています。
豊国神社は、豊臣秀吉の没後に創建され、江戸時代には社殿が取り壊されましたが、明治13年(1880年)に再興されています。
北政所を祀る貞照神社を創建したのは、それから45年後なんですね。
境内では、案内板の他にシェアモビリティの専用ポートもできていました。

シェアモビリティ
このような貸自転車を京都市内でよく見かけるようになっています。
近年の京都人気から市バスに乗車するのが難しくなっていますから、自転車を使って京都観光する方が便利ですね。
ただ、自転車を止められる場所を探すのが難しそうですが。
そろそろ豊国神社から出ましょう。
9月の豊国神社は、人が少なく静かにお参りできました。
なお、豊国神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。