京都市伏見区の城南宮(じょうなんぐう)は、社殿を囲むように楽水苑という神苑が設けられています。
神苑は、北側の春の山と平安の庭、南側の室町の庭、桃山の庭、城南離宮の庭の5つから構成されており、源氏物語に登場する約百種の草木が植えられていることから「源氏物語花の庭」とも呼ばれています。
そのため、楽水苑では四季折々の風景を楽しむことができます。
今回の記事では、城南宮の春夏秋冬を紹介します。
春の城南宮
春の城南宮は、桃山の庭に植えられた枝垂れ桜がきれいですね。
4月になると、桃山の庭に敷き詰められた芝生の緑と枝垂れ桜の紅色が調和し、春らしいのどかな景色を見せてくれます。

春の城南宮
城南宮では、桃山の庭に植えられた枝垂れ桜を里桜とも呼んでいます。
晴れている日は、特に枝垂れ桜と芝生が美しく見えますね。
4月には、春の山でもミツバツツジが咲き、こちらも紫色の花がきれいです。
また、5月上旬には、室町の庭でツツジや藤も花を咲かせます。

ツツジ
この頃になると、木々にも青葉が付き、境内全体が鮮やかな緑色となります。
夏の城南宮
夏の城南宮は、境内全体が深い緑色となります。
神苑も、ほとんどが緑色に包まれますね。
城南離宮の庭は、枯山水庭園となっているため、緑色の中に白砂が見られます。

夏の城南宮
なお、現在、7月1日から8月31日までは、室町の庭、桃山の庭、城南離宮の庭は拝観できなくなっているので、夏に神苑全体を鑑賞するなら、6月か9月上旬に参拝しなければなりません。
秋の城南宮
秋の城南宮では、平安の庭と室町の庭で紅葉を楽しめます。

秋の城南宮
平安の庭には、池が配されており、その周囲にカエデが植えられています。
また、室町の庭も池泉回遊式庭園となっており、池に映る紅葉を楽しむことができます。
初秋には、萩やオミナエシといった秋の七草も見られますよ。
冬の城南宮
冬の城南宮は、桃山の庭の芝生がキツネ色となり、その他の季節と景観が大きく変わります。

冬の城南宮
冬は殺風景となる神苑ですが、1月から3月にかけて、春の山ではたくさんの品種の椿が花を咲かせます。
また、冬が終わろうとする2月下旬から3月中旬にかけては、春の山で、紅白の枝垂れ梅が咲き誇ります。

枝垂れ梅
春の山の枝垂れ梅は、城南宮で最も人気があるといっても良いでしょう。
毎年2月下旬から3月下旬まで、「しだれ梅と椿まつり」が催され、大勢の参拝者で賑わいます。
なお、しだれ梅と椿まつりの期間中は、室町の庭、桃山の庭、城南離宮の庭は拝観できませんので、冬の神苑の景色を見たい方は、1月から2月15日頃までに城南宮を訪れてください。
以上、城南宮の春夏秋冬でした。
なお、城南宮の詳細については以下のページを参考にしてみてください。