5月15日に京都市上京区の清浄華院に参拝した後、南に少し歩き、廬山寺(ろざんじ)にも参拝しました。
廬山寺は、正式には廬山天台講寺といい、現在の境内は、紫式部が源氏物語を執筆した邸宅跡と伝わっています。
今の時期は、カエデの新緑がきれいで、近くを通りかかった時には参拝したくなります。
新緑があふれる境内
廬山寺には、地下鉄の今出川駅から南東に約8分歩くと到着します。
京阪電車だと出町柳駅から南西に徒歩約10分です。
廬山寺の山門には、ここが紫式部の邸宅跡だったことを示す板がかかっています。
山門をくぐります。
正面には、廬山寺を開いた元三大師良源を祀る元三大師堂が建っているのでお参りをしましょう。
廬山寺は、当初は北山にあったのですが、船岡山の南麓に移った後、天正年間(1573-1592年)に現在地に移転しました。
元三大師堂の近くにある宝篋印塔の向こうには、カエデの若葉に囲まれて鐘楼が建っています。
前日に雨が降ったためか、カエデの新緑が全体的にしっとりとして見えました。
鐘楼と新緑を見上げます。
曇り空でも、見上げるとカエデの若葉は透き通るようにきれいですね。
晴れていれば、もっと透明感があったことでしょう。
源氏庭の南側の塀沿いに東に向かって歩きます。
塀際のカエデの新緑もきれいですね。
ちなみに源氏庭では、夏にキキョウが見られますよ。
境内の東側にやって来ました。
こちらも、コケとカエデの若葉の緑色が調和して初夏らしい景色となっていました。
曇っていたことから、梅雨の景色にも見えますね。
廬山寺は、普段からあまり参拝者が少なく静かですが、境内の東側は特に静かです。
ここまで来られることを知っている人がいないのだと思います。
春には桜が咲き、秋には紅葉も見られる場所なので、これらの時期に廬山寺に参拝した時は、境内の東側まで来たいですね。
お堂に上がる玄関の近くでは、赤色のカエデもたくさんの葉を付けていました。
初夏は、緑色だけでなく赤色のカエデも時々見かけます。
まるで、初夏と秋が同時にやって来たような気分になりますね。
カエデの若葉を近くで見ると、プロペラも出始めていました。
プロペラは、翼果(よくか)と呼ばれる果実で、このような形状になっているのは、種を遠くまで飛ばせるようにするからだそうです。
植物も、子孫を残すために工夫しているんですね。
カエデのプロペラが見られるのも、初夏ならではです。
そろそろ廬山寺から出ましょう。
短い時間でしたが、カエデのきれいな新緑を見られ、良いお参りができました。
この後は、梨木神社に参拝します。
なお、廬山寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。