1月下旬。
京都市左京区の下鴨神社に参拝しました。
下鴨神社は、平安時代より前からある京都の中でも最も古い神社の一つです。
世界遺産に登録されている神社とあって、海外からお越しの方の姿も見られます。
それでも、境内が大混雑することは葵祭などの行事がある時くらいですから、人が多すぎてお参りに時間がかかるといったことはあまりないですね。
相生社と連理の賢木
京阪電車の出町柳駅から北西に約3分歩くと、下鴨神社の鳥居が道路をまたぐように現れます。
その鳥居をくぐり北に歩いていくと、下鴨神社の社殿が建つ糺(ただす)の森の入り口に到着します。
糺の森には、カエデが多く植えられており、京都市内で最も遅くに紅葉します。
紅葉は、年明けでも残っていることが多いのですが、さすがに1月下旬ともなると、カエデの枝にはまったくモミジが残っていませんでした。
おかげで、糺の森の見晴らしが良くなっていましたよ。
糺の森の中の参道を北に歩いていくと、休憩所のさるやがあります。
さすがに冬は、外でお茶などを飲む人の姿は少ないですね。
2つ目の鳥居をくぐって少し歩いた左手に相生社(あいおいのやしろ)が建っています。
相生社に祀られているのは、産霊神(むすびのかみ)で、古来から縁結びの神さまとして崇敬されています。
めでたいことを「相生」というのは、ここから始まったと伝えられていますよ。
こちらは、相生社の隣にある連理の賢木(さかき)です。
2本の賢木が、途中で1本につながっています。
これは、相生社の御神威により2本が1本に結ばれたと言い伝えられており、縁結び、安産、子育て、家内安全の御神徳の現れだとされています。
現在のご神木は4代目で、代を次いで糺の森に生まれるとのこと。
ちなみに連理の賢木は、下鴨神社の七不思議の一つに数えられています。
冬の境内
楼門をくぐります。
楼門の先に建つのは舞殿(まいどの)です。
葵祭の時は、勅使が御祭文(ごさいもん)を奏上し、東游(あずまあそび)が奉納されます。
舞殿には、大きな寅年の絵馬が掲げられていました。
虎の顔が迫力がありますね。
舞殿の後ろにある中門をくぐります。
中門より先は写真撮影禁止です。
まずは、言社と呼ばれる干支の神さまにお参りをします。
言社は、いくつもあるので、自分の干支を探しましょう。
そして、本殿にお参りです。
東御本殿に祀られているのは玉依媛命(たまよりひめのみこと)で、西御本殿に祀られているのは賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)です。
賀茂建角身命は、世界平和、五穀豊穣、殖産興業、病難方除けなどのご利益を授けてくれます。
賀茂建角身命の御子神である玉依媛命は、婦道の守護神、縁結び、安産、育児、水を司る神さまとして崇められています。
要するにいろんなご利益を授けてくれるということですね。
境内の北東を流れる御手洗川(みたらしがわ)。
御手洗川は、土用丑の日が近づくと、水が湧き出します。
その泡をかたどったのが、みたらし団子です。
御手洗川の近くには、瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)を祀る井上社があり、別名御手洗社と呼ばれています。
井戸の井筒の上に祀られたのが、その名の由来で、賀茂斎院の御禊や解斎、関白賀茂詣の解除に参拝になった社です。
御手洗川のほとりでは、ナンテンが赤い実を付けていました。
御手洗川に架かる輪橋(そりはし)の近くに植えられている光琳の梅は、まだ開花前でしたが、少しずつつぼみが膨らみ始めていました。
光琳の梅は、濃い紅色の花を咲かせ一際目立ちます。
毎年3月に入ってから見ごろを迎えますよ。
1月下旬の下鴨神社は、意外と人が多めでした。
遅い初詣にいらっしゃったのか、この時期としては参拝者で賑わっていましたよ。
それでも、混雑することはありませんでした。
この後は、河合神社に参拝します。
なお、下鴨神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。