1月中旬に京都市左京区の檀王法林寺(だんのうほうりんじ)に参拝しました。
三条大橋の東に建つ檀王法林寺は、交通の便が良いため、よく訪れています。
多くの人が行きかう三条大橋界隈にしては、檀王法林寺を訪れる人は少なく、いつも静かにお参りできます。
咲き始めの椿
地下鉄の三条京阪駅、または京阪電車の三条大橋から三条通に出ると、すぐに檀王法林寺の入り口に到着します。
立派な石柱には「浄土宗だん王」と刻まれており、このお寺が浄土宗であることがわかります。
三条門をくぐって建物に挟まれた細い参道を北に歩きます。
参道の両脇には、椿が植えられているのですが、まだあまり咲いていませんでした。
白色の椿は花が小さめ。
それに対して絞りが入った椿は、花が大きめです。
この日、咲いていた椿は、この2本だけでした。
これから春にかけて、他の椿も開花し、参道は徐々に華やかになっていきますよ。
冬の境内
参道の北には、楼門が建っています。
建立されたのは明治21年(1888年)ということですから、京都のお寺の建物としては新しい部類に入ります。
楼門の四隅には、四天王が祀られていますよ。
楼門の東側には石仏が並んでいますが、その中にはかわいらしい供養地蔵尊もいらっしゃいます。
白色とピンク色のドレスを着て冬の寒さをしのいでいます。
以前は、赤色の毛糸の帽子をかぶっていたのですが、この冬はドレスだけで乗り切るようです。
境内の中央に建つ本堂は、寛政3年(1750年)頃に建立されたものです。
それでは、本堂にお参りをしましょう。
檀王法林寺は、もとは天台宗に属す蓮華蔵寺というお寺でしたが、文永9年(1272年)に望西楼了恵(ぼうせいろうりょうえ)上人が浄土宗に改め、悟真寺と称したことに始まります。
永禄年間(1558-1570年)に廃絶するも、慶長16年(1611年)に袋中(たいちゅう)上人が再興し、寺名を現在の名称に改めています。
なお、当寺の正式名称は朝陽山栴檀王院無上法林寺(ちょうようざんせんだんのういんむじょうほうりんじ)といいます。
境内には人がほとんどおらず、寒々としていましたが、所々に置かれているプランターの中で花が咲いていました。
ガーデンシクラメンは小さな花ですが、情熱的な赤色がひときわ目立っていました。
再び楼門にやって来ました。
四天王がいかめしい顔をして立っています。
足元を見ると、四天王に邪鬼が踏みつけられ、ちょっとかわいそうに思えます。
いったい、どんな悪いことをしたら、こんな目にあうのでしょうか。
この日の檀王法林寺は、時折、保育園に両親につれられた園児が入っていくだけで無人に近い状況でした。
人が少ないのはいつものことなのですが、冬の無人の境内は京都の寒さをより強く感じさせます。
それでは、そろそろ檀王法林寺から出ましょう。
帰りは、西側に建つ朱色の川端門から出ました。
この後は、頂妙寺に参拝します。
なお、檀王法林寺の詳細については以下のページを参考にしてみてください。