9月初旬に京都市上京区の妙蓮寺にフヨウを見に行った後、堀川通を南に10分ほど歩き、晴明神社に参拝しました。
晴明神社は、平安時代の陰陽師の安倍晴明を祀っています。
夢枕獏さんの小説「陰陽師」が映画化され、陰陽師ブームが訪れて以降、晴明神社に参拝する旅行者や観光客の方が増えました。
今でも、参拝する人は多く、春や秋の観光シーズン以外でも観光で訪れる人が割と多いですね。
花数が少なくなったキキョウ
晴明神社は、市バス停「晴明神社」で下車してすぐの場所に建っています。
鳥居の前にバス停があるので、バスを降りたらすぐにお参りできます。
晴明神社の参拝者が多いのは、交通の便の良さも理由でしょうね。
鳥居をくぐった先には、かつての一條戻橋の欄干親柱が置かれています。
一条戻橋には、死者が蘇るとか、鬼女が出るとか、様々な伝説があります。
今でも、晴明神社の近くの堀川に一条戻橋は架かっているので、参拝後に渡ってみるのも良いでしょう。
上の一條戻橋の近くには、式神の像もあります。
式神は、安倍晴明が使っていたと言われる鬼神です。
2つ目の鳥居の足元では、青色のキキョウが咲いていました。
晴明神社の神紋は五芒星といわれる5角形の星形をしています。
その五芒星は、キキョウをかたどったもので、晴明神社の境内には多くのキキョウが植えられています。
境内に入ると、頭上は、どんよりとした雲に覆われていました。
陰陽師の安倍晴明を祀る神社なので、空が曇っていると、悪霊がやってくるのではないかと思ってしまいます。
2つ目の鳥居の近くには、五芒星の形をした晴明井があります。
晴明井の水は、安倍晴明の邸から湧き出ていた水で、今もなお地中から湧き出しています。
洛中名水の1つに数えられ、諸病平癒のご利益があると信仰されていますよ。
流水口は、その年の恵方を向くようになっています。
また、晴明神社が建つ辺りは、千利休終焉の地であり、豊臣秀吉に切腹を命じられた際、最期に自服したお茶は、この水で点てたものではないかと考えられています。
晴明井の近くの手水鉢には、キキョウが飾られていました。
本物のキキョウではなく、ガラスか何かで作られたもののようで、光沢がきれいでしたよ。
境内の本物のキキョウは、そろそろ見ごろを終えようとしています。
暑い夏が過ぎ、涼しくなってきたのにキキョウの花が少なくなっているのは残念です。
それでは、境内の奥に建つ本殿にお参りをしましょう。
本殿の左前には、安倍晴明の像がありますよ。
また、本殿の右前には、厄除桃も置かれています。
古来、陰陽道では桃は魔除厄除の果実とされていました。
自身の厄をこの桃になでつけることができますから、本殿にお参りをした後は、厄除桃も触っておきましょう。
ただ、夏場は厄除桃が非常に熱くなっているので、近くに置かれた桶の水を柄杓ですくって、厄除桃にかけてから触るようにしましょう。
ちなみに社務所では、五芒星と桃が刺繍された厄除けのお守りを授かれますよ。
本殿にお参りを済ませ、厄除けもできたところで、そろそろ晴明神社から出ることにしましょう。
キキョウは、9月10日頃までは咲いているのではないでしょうか。
なお、晴明神社の詳細については以下のページを参考にしてみてください。