10月26日に行われた時代祭。
私は、烏丸御池の北で観覧しました。
安土桃山時代の行列が過ぎ、室町時代の行列がやって来ました。
室町幕府執政列
室町時代の最初に登場するのは、室町幕府執政列です。
室町幕府執政列は、時代祭が始まった時は存在しませんでした。
南北朝時代に南朝と敵対した足利尊氏を朝敵とする歴史観があり、尊氏が開いた室町幕府の行列は無視される形だったんですね。
室町幕府執政列は、桓武天皇千二百年記念大祭が行われた平成19年(2007年)に新たに行列に加わっています。
室町幕府執政列では、鎧を着た武将が馬に乗って進んでいきます。
馬に乗っているのは、室町幕府の政治を担当した三管領四職(さんかんれいししき)に任じられた氏族と将軍です。
こちらは、伊勢氏。
伊勢氏の後ろには、足利将軍。
兜をかぶり長刀を持っているのは、細川氏。
室町幕府執政列で、最も強そうに見えます。
最後は山名氏です。
細川氏と山名氏は、応仁の乱で敵対することになりましたが、時代祭の室町幕府執政列では争うことなく、ゆっくりと進んでいきます。
室町洛中風俗列
室町幕府執政列の次は、室町洛中風俗列の登場です。
先頭の黒い衣装を着ているのは南蛮人です。
室町洛中風俗列は、時代祭の行列の中で最も賑やかです。
先頭を歩く赤熊(しゃぐま)を被った子供たち。
その後ろから、笛を演奏する人々が進んでいきます。
室町時代は、京都の町衆も経済力を持つようになり、当時、風流踊りが流行しました。
室町洛中風俗列は、その風流踊りを再現したものです。
行列の中ほどには風流傘が見られます。
室町洛中風俗列は、この風流傘を中心に内側を囃子方で構成する中踊り、外側に踊り手で構成する側踊りからなっています。
時折、止まって風流踊りを披露するのですが、私が観覧していた場所では風流踊りを見ることはできませんでした。
それでも、賑やかな笛の演奏を見れましたよ。
当時の風流踊りは男性のみで、奇抜な仮装や妻女の派手な衣裳で着飾っていたそうですが、時代祭の室町洛中風俗列では女性の姿も見受けられます。
室町洛中風俗列の後ろからは、太鼓のバチのようなものを擦らせて音を出す列が進みます。
室町洛中風俗列の演奏は動画に収めているのでご覧になってください。
室町洛中風俗列が南に過ぎていきました。
この後は、吉野時代の行列の登場です。