10月26日に行われた時代祭。
江戸時代の行列までが通り過ぎ、安土桃山時代の行列がやってきました。
豊公参朝列
安土桃山時代の行列の先頭が、ゆっくりと烏丸御池の交差点に向かって進んでいきます。
安土桃山時代の最初の行列は、豊公参朝列です。
豊臣秀吉の参朝の中でも、慶長元年(1596年)5月の秀頼初参内の時と同2年9月の秀頼元服時が最も派手だったと言われており、時代祭の豊公参朝列は、その様子を模したものです。
馬に乗っているのは、前田玄以(まえだげんい)、石田三成、浅野長政、増田長盛、長束正家(なつかまさいえ)の五奉行です。
その後ろから豊臣秀吉と秀頼が乗っているであろう牛車が続きます。
牛車の後ろには槍持ち。
戦国時代が終わった直後の平和な雰囲気がありますが、警備もしっかりしています。
後方より、白色の葦毛の馬が続きます。
織田公上洛列
豊公参朝列の次は、織田公上洛列がやってきました。
永禄11年(1568年)9月に織田信長が、正親町天皇の命により兵を率いて上洛した時の様子を模しています。
朝廷からは立入宗継が粟田口まで出迎え、織田公上洛列では先頭を進みます。
そして、その後ろから金色の瓢箪とともに羽柴秀吉がやってきます。
羽柴秀吉の後ろは丹羽長秀。
そして、織田信長の登場です。
織田信長の次は、滝川一益がやってきました。
滝川一益は、懐から扇子を取り出し沿道の観覧者の写真撮影に応じていましたよ。
こういうのも、時代祭の楽しみのひとつですね。
織田公上洛列の最後は、織田家の重臣柴田勝家です。
織田信長は、本能寺の変で明智光秀に討たれ、その後、織田家の家督を誰が継ぐか、家臣達が清州会議を開きました。
信長の孫の三法師を推すのが羽柴秀吉、信長の三男の信孝を推すのが柴田勝家。
最終的に三法師が織田家の家督を継ぐことに決定しました。
織田公上洛列を見ていて、おもしろいなと思ったのは、織田信長の前を進む羽柴秀吉と丹羽長秀は三法師を推挙した側で、織田信長の後ろの滝川一益と柴田勝家は信孝を支持した側ということです。
この並びは織田信長が上洛した時の並びだったのか、それとも偶然なのか、はたまた清州会議の勝者と敗者をあえて前と後ろに分けたのか、考えてみると楽しくなりますね。
安土桃山時代の行列は、武士ばかりが登場しました。
この後の室町時代の行列では、武士以外も登場しますよ。