4月初旬に京都市左京区の真如堂(しんにょどう)に参拝しました。
真如堂は、秋の紅葉が人気のお寺ですが、春の桜も美しいお寺です。
近年は、海外からお越しの方もよく訪れるようになっており、国内外の旅行者の姿を境内で見かけることが多くなっていますね。
赤門前の桜
真如堂には、市バス停「錦林車庫前」から西に7分ほど歩くと到着します。
西側の入り口付近に建つ赤門前に植えられている桜は、すでに見ごろを迎えていました。
この桜は、ヤマザクラで、ソメイヨシノよりも一足早く咲き始めます。
ヤマザクラの奥の鳥居は、荼枳尼天(だきにてん)のものです。
ヤマザクラの近くでは、レンギョウも黄色い花をたくさん咲かせていましたよ。
桜が咲いていると、その他の春の花に見向きもしない人が多いですが、これらの花が咲いているからこそ桜も美しく見えるというものです。
咲き始めのソメイヨシノ
赤門をくぐります。
赤門の先には緩やかな上り坂となっている参道があり、その南側には三重塔が建っています。
三重塔は現在工事をしており、灰色のシートに覆われて、その姿を見れなくなっています。
境内の北側に建つ元三大師堂前では、ソメイヨシノが咲き始めていました。
ソメイヨシノの上の方の枝はつぼみ。
花が咲いているのは、下の方の枝だけでした。
境内では、椿もたくさんの花を咲かせていましたよ。
こちらの椿は、真っ赤な花がいっぱい。
他にも、境内の南側では五色八重散り椿が満開になってました。
それでは本堂にお参りをしましょう。
本堂の左前のソメイヨシノは、ほとんど咲いていませんでした。
そのソメイヨシノに近づいてみると、つぼみが目立つ枝に少しだけ花が咲いていました。
この花も、まだ咲き始めたばかりのようですね。
たてかわ桜
本堂の南側には、たてかわ桜と呼ばれるエドヒガン系の桜が植えられています。
ソメイヨシノの樹皮は横向けに走るのですが、たてかわ桜は、樹皮が縦に走ることからその名がつきました。
真如堂の境内には、明智光秀の家臣の斎藤利三のお墓がありますが、彼の娘の春日局(かすがのつぼね)が父の菩提を弔うためにたてかわ桜を植えました。
真如堂のたてかわ桜は、植えられてから300年以上経つと直径が1メートル余りに達していたと伝えられています。
しかし、昭和34年(1959年)の伊勢湾台風で折れてしまい、幹には大きな空洞ができてしまいました。
数年後に折れた幹から芽を吹き、取り木などを試みましたが失敗します。
でも、すくすくと育つ芽があり、やがて大きくなり現在の姿となっています。
現在のたてかわ桜は、幹が細めです。
私が訪れた日は、まだ見ごろには少々早い感じでしたが、見上げるとたくさんの花を咲かせていました。
たてかわ桜の隣には、背の低いたてかわ桜も育てられているので、いずれは2本並んで美しく花を咲かせている姿を見られることでしょう。
真如堂のソメイヨシノは、4月5日から7日の間に見ごろを迎えそうです。
私が訪れた日は、境内に人が少なかったですが、ソメイヨシノが満開になる頃には境内が混雑するのではないでしょうか。
この後は、南隣に建つ金戒光明寺に桜を見に行きました。