亥年の初詣には、イノシシと関係のある神社に参拝したいもの。
京都でイノシシと関係がある神社で、最も有名なのは京都市上京区に建つ護王神社です。
境内には、いろんなところにイノシシがいるので、亥年の初詣にピッタリの神社ですね。
護王神社
護王神社は、地下鉄丸太町駅から烏丸通を北に5分ほど歩いた辺りに建っています。
ちなみに丸太町駅は、京都駅から4つ目です。
護王神社の本殿に祀られているのは、平安遷都に貢献した和気清麻呂(わけのきよまろ)とその姉の和気広虫(わけのひろむし)です。
護王神社がイノシシと関係があるのは、祭神の和気清麻呂をイノシシが助けたという伝説があるからです。
和気清麻呂は弓削道鏡(ゆげのどうきょう)によって鹿児島に左遷させられました。
清麻呂は、鹿児島に向かう途中、足萎えで立つことができなくなりましたが、どこからともなくたくさんのイノシシがやってきて不思議と立てるようになりました。
この故事から、護王神社では、イノシシを霊猪(れいちょ)として篤く崇敬するようになります。
拝殿には、毎年、その年の干支の絵馬が掲げられます。
亥年には、もちろんイノシシの大きな絵馬が掲げられますよ。
拝殿の前には、左右に狛犬ならぬ狛イノシシが立っています。
参拝者休憩所には、イノシシののれん。
本殿近くの手水舎にもイノシシがいますよ。
このイノシシは、近づくと口から水が出てきます。
手水舎は、表門近くにもあり、こちらのイノシシは、鼻を撫でると幸せが訪れると信仰されており、幸福の霊猪と呼ばれています。
本殿の左前には、願かけ猪もいます。
イノシシの前にたくさん刺さっている白色の串は、座立亥串(くらたていぐし)です。
願かけ猪の前に願い事を書いた紙札をはさんだ串をたてて祈願するのは、護王神社独特の信仰なのだとか。
以前に初詣で護王神社を訪れた時、本物のイノシシも境内にいましたよ。
他にも、護王神社の境内には、たくさんのイノシシがいます。
境内の南側には、猪コレクションがずらっと並んでいますし、飛翔親子猪という作品も展示されています。
見逃しやすいのが、屋根の上にひっそりとしゃがんでいるイノシシですね。
護王神社に参拝した時は、ぜひ、いろんなイノシシを探してください。
なお、護王神社は、足腰の守護神として信仰されており、足腰のお守りも授与していますよ。
摩利支天を鎮守として祀るお寺
亥年には、摩利支天を鎮守として祀っているお寺にお参りをするのもおすすめです。
お寺では、本堂の本尊の他に鎮守として神さまを祀っているところがあります。
祀られている神さまは、お寺によって異なります。
摩利支天は、陽炎のように実体がなく、それゆえ捕えられて傷つけられることがありません。
そのため、摩利支天を信仰する戦国武将もおり、前田利家は兜の中に摩利支天の小像を入れて出陣したとも伝えられています。
摩利支天がイノシシと関係するのは、猪車に乗っているとされているからです。
そのため、日本で祀られている摩利支天の像には、眷属(けんぞく)としてイノシシを従えていることが多いです。
禅居庵
京都市東山区の建仁寺の塔頭(たっちゅう)である禅居庵には、摩利支天が祀られています。
禅居庵の最寄り駅は、京阪電車の祇園四条駅です。
駅からは、南東に徒歩約5分ですね。
境内には、狛イノシシはもちろんのこと、空に向かって吠えているようなイノシシの像も立っています。
そのイノシシの像の足元には、無数のミニイノイシシがいます。
このミニイノシシは、亥おみくじです。
摩利支天堂の隣の授与所で、亥おみくじを引くことができますよ。
禅居庵に参拝した際は、亥おみくじも引いておきたいですね。
本法寺
護王神社から北西に徒歩約15分の場所に建つ本法寺の境内にも摩利支天が祀られています。
本法寺の最寄り駅は、地下鉄鞍馬口駅です。
駅からは、西に徒歩約7分。
市バスだと「天神公園前」から南東に徒歩約3分ですね。
こちらが本法寺に祀られている摩利支天です。
もちろん狛イノシシもいますよ。
上の写真は2016年に撮影したもので、イノシシの体が少々傷ついています。
亥年の初詣は、護王神社に行くのがおすすめですが、きっと元日は混雑すると思います。
なので、護王神社にお参りをする際は、元日以外の日を選んだ方が良さそうですね。