7月24日に行われた祇園祭の後祭山鉾巡行。
今年は四条通で観覧しました。
北観音山が過ぎ、3基目にやってきたのは黒主山です。
黒主山
黒主山がゆっくりと近づいてきます。
謡曲「志賀」により、歌人大伴黒主が桜花を仰ぎ見る姿を表しています。
御神体は寛政元年(1789年)作で、山に飾る桜の造花は、翌年のちまきに添えられます。
この桜を玄関に挿すと、悪事除けや泥棒除けになるそうですよ。
前懸は、萬暦帝即位の折の御服と伝わる古錦を復元した「五爪龍文」錦とのこと。
黒主山は、その後もゆっくりと進み、四条烏丸方向に過ぎていきました。
鯉山
4基目の登場は、鯉山です。
龍門の滝を登りきった鯉は龍になるという中国の故事「登龍門」を題材にした山です。
山の上には、名匠左甚五郎作と伝わる木彫りの鯉が乗っています。
大きさは約1メートル半。
今にも滝を登って行きそうな躍動感があります。
鯉山の懸装品は、ベルギー製タペストリーです。
17世紀頃に渡来した5枚のタペストリーの内の1枚です。
他のタペストリーは失われている物もあるので、鯉山のタペストリーはとても貴重なものとのこと。
御神体の鯉だけでなく、懸装品もしっかり見ておきたいですね。
鈴鹿山
5基目は、鈴鹿山の登場です。
御神体は、鈴鹿山で道行く人を苦しめた悪鬼を退治したと伝わる瀬織津姫神(せおりつひめのかみ)です。
御神体は、能装束のいでたちで、面(おもて)をつけ、大長刀を持っています。
身長は176cmだそうです。
鈴鹿山の前懸は、ラクダが描かれた「黄砂の道」です。
暑い夏にラクダを見ると、さらに暑さが増すように感じますね。
鈴鹿山が過ぎた後、しばらく巡行の列が途絶えました。
そのため、四条通の車道は何も通らなくなりました。
普段は、渋滞する四条通なのに1台も自動車が走っていないのは不思議な感じがしました。
青空を見上げると、南国に来たような気分になりましたよ。
この後は、南観音山の登場です。