5月下旬。
京都市東山区の光明院に参拝しました。
光明院は、東福寺の塔頭寺院(たっちゅうじいん)で、境内には波心庭(はしんのにわ)と呼ばれる庭園があります。
波心庭は、四季を通して様々な景色を見せてくれますが、今の時期は新緑やサツキがきれいです。
見ごろ過ぎのサツキ
光明院は、京阪電車の鳥羽街道駅から北東に5分ほど歩いた辺りに建っています。
途中、急な坂道を登らなければならないのが少々きついですね。
JRと京阪電車の東福寺駅からだと、南東に徒歩約10分ですが、こちらの方が坂道を上らないで済むので楽ではあります。
光明院の山門前に到着。
赤色のカエデを見ると、秋が来たような気分になりますね。
山門をくぐり玄関で靴を脱いで建物内に入ります。
玄関には、竹筒が置かれているので、その中に300円を入れます。
波心庭の拝観は、堂内からとなります。
庭園に降りることはできません。
波心庭は、昭和の作庭家の重森三玲によって設計されました。
重森三玲は、この波心庭の他にも、東福寺のいくつかの庭園を設計していますね。
波心庭は、寺号にちなんで光明を題材に作庭されています。
白砂で大海を表現し、三ヶ所の三尊石から仏の光のごとく斜線上に立石が並んでいるのが特徴的です。
室内から波心庭を鑑賞。
手前のサツキは、花数が少なく、そろそろ見ごろを過ぎようとしていました。
2018年は、桜だけでなく、初夏の花も例年より開花が早くなっています。
本来は、5月下旬から6月上旬がサツキの見ごろなのですが。
それでも、部分的には多くの花を咲かせているサツキがあり、白砂と新緑の空間で赤色の花が際立っていましたよ。
庭園の西側に建つ本堂に向かいます。
本堂には、金造仏の釈迦牟尼仏が安置されています。
それではお参りをしましょう。
本堂脇から東に向かって波心庭を眺めます。
コケの斜面に葉をいっぱいつけたカエデの枝が伸びています。
コケは、まだ梅雨前のためか、茶色い部分が目立ちますね。
三尊石と一緒に見るサツキ。
この風景も、初夏の波心庭ならではですね。
円窓から見る波心庭も趣がありますよ。
波心庭は、「苔の虹寺」とも呼ばれており、とくに新緑や紅葉の時期が美しいです。
コケや白砂の上に置かれた大きな石。
サツキの大刈込も、花が少な目ですね。
もう少し早くに訪れていれば、もっと華やかな景色を見れたことでしょう。
ツツジの大刈込もあるので、5月初旬に光明院に参拝しても良かったですね。
北側のお堂から波心庭全体を眺めます。
こうやって波心庭を眺めていると、少しずつ夏が近づいているのを感じます。
サツキが終わると、今度はキキョウが咲き始めますから、夏に光明院を訪れるのも良いですね。
いつまでも縁側に座って波心庭を鑑賞し続けたいのですが、そろそろ出ることにしましょう。
光明院は、以前は参拝者がとても少なかったのですが、この日はやや多めでした。
それでも混雑することはありませんでしたよ。
なお、光明院の詳細については以下のページを参考にしてみてください。